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がんばれ藍住さん21

 藍住さんが雀豪に出戻りとなりましたが、王座の間は玉の間に比べずっとレベルが高いので想定内。これからワンランク上の技術を身に着ける良い機会と受け止めましょう。

 藍住さん本人は、「こういうのさえ悩むようになってきた」と最近の不調を嘆いていますが、「こういうのを悩めるようになった」ことこそ成長の証。一年前の藍住さんは、「何故この手牌で悩むのかをこちらが推し量る必要がある」ことが半荘中に何度もありました。今回の不調はまさに、これからワンランク上の技術を身に着ける良い機会なのであります。

 結論から言えば、私は打6sを推奨します。藍住さんは打1sとされましたが、13sカンチャンとドラが7sの場合の浮き牌6s。性質の違う組み合わせは直接比較出来ないので、他のメンツ候補がメンツになった場合を比較して判断。ツモ3pこそ1223345p699s中中中のくっつき一向聴となり、カン2s立直と比べても和了率で劣らず打点面で勝るから有利に見えますが、ツモ6p(1223456p699s)、ツモ2p(1222345p699s)、ツモ9s(122345p6999s)は和了率で明らかに劣ります。ドラ引きの打点変化についても、北を1枚抜くだけで打点が上がるうえに、自分が和了できなかった時の失点が四麻より大きい三麻においては価値が低い。よって二向聴に戻すほどではないと判断します。

 打2pとリャンメンを固定して一向聴を維持しつつ6s周りの変化を残す選択もあります。打1sよりこちらを選ばれる方が多いと思いますが、先述の通り三麻においては6s周りの変化を残す利点は四麻より低い。更には「122345pの2p」周りの変化もあります。打6sツモ4p打1pツモ3pの一盃口、打6sツモ1p打5pツモ3pのチャンタ一盃口がそれです。

 こうした手組の話を「座学」で身に付けるのは、今の環境では正直困難であると言わざるを得ません。先述の6s以上に残す利点の薄い3mですら、「上級者」の多くが残すと判断している程度に見解が共有されてないからです。

 更に言えば、「リャンメン固定をしなかった場合に残る変化」については、「何切る問題」を専門で出題している人ですら見落とすことがしばしばあります。

 「出来てへんやんけーっ!!基本的なことが~~~っ!!」と言うのは、何も藍住さんだけの話ではないのですね。私も含め誰しもが基本を取りこぼし得る。それが麻雀というゲームなのです。

 藍住さんは「考えることが多すぎて脳がパンクしそう」と言われていますが、今回のように浮き牌が1枚だけの一向聴なら基本浮き牌切り、後は2s2p9sの見え具合使われ具合に応じて打1s打2pを候補に入れておくようにすることで、「必要な時だけ考えて普段は考えずとも打てる」ようになります。少なくとも私は30年以上麻雀を打っていて、脳がパンクしそうと感じたことは一度もありません。

 逆に言えば私のようなタイプは「考えないことに甘えて考える必要がある場合も情報を見落としがち」なのが弱点。だからこそ私自身は「現麻」であまり取り上げなかった「場況」を意識して打つことが多く、現麻以外の媒体ではそちらを積極的に取り上げていたつもりですが、現麻の人として認識されている以上そちらはあまり注目されないのが何とももどかしい話。魂天何切るで「現麻よりnote見て欲しい」と言ったのはそうした背景があってのことでありました。

  その四麻魂天何切るの第二回が来週に開催されます。私は単なる視聴者として参加しますが、前回に引き続きnoteに感想を書くことにします。それではまた。


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