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がんばれ藍住さん⑧「魂天何切る一致するまで終われません」

 先週土曜日は魂天何切る配信。まだ御視聴されてない方は先に動画をどうぞ。こちらでは出題問題に関するエピソードをお話しましょう。

①配信日が決まって間もなく雀愉に投下された牌譜より出題。本に記載されている牌姿を覚えているかではなく、「手変わりも量より質優先」の原則を押さえているかが鍵。

②今は無き「何切る掲示板(Web版現麻リファレンス)」に投稿された問題を改題。「カンチャンよりシャンポン」「西ヨーロッパ(2468)形は窮屈」「平和を積極的には狙わない」「端牌落としてタンヤオ」「麻雀に三色はない」。20年程前によく耳にしたアバウトな麻雀格言を片っ端から裏切ってくるのがお気に入り。

③「一人麻雀練習機」作者の近代麻雀連載記事を改題(現麻本では元の牌姿をそのまま拝借)。記事はWeb版現麻ブログ大賞受賞(2009)以前のもの。後発の「ツモアガリ確率計算機」でも同様の傾向が見られたので「旧現麻本」に記載することに。但し更に後発の「何切るシミュレーター」ではペンチャン落とし推奨。

 リャンメンの質を下げることで、リャンメン落としにより説得を持たせる手立ては旧現麻本時より考えてはいたが、例えばリャンメンが56789pだと、5689pの四択の何を正着に据えるかが問題になる。今回のような企画で扱ううえでも、搭子落とし同士の比較まで合理的に一択に求まる牌姿が望ましいと考える。そのため筒子を45567、索子を11(辺張落とし側のタンヤオ変化を消す)とした。

④村上淳選手の近代麻雀連載記事より改題。記事では334456788の8がドラ(他にも赤ドラ有り)で想定解が打4。現麻本ではドラ無し赤無しで結論はツモアガリ確率計算機ベース。どちらを雀頭に見立てても3メンチャンが残るのが今見ても印象的。打4を想定解としたかったので5sを赤に。

 スリーヘッドの扱いで当時界隈が盛り上がったのが何とも懐かしい。旧現麻本の出版が決まり久し振りにWebサイトを見返した時の私の感想。「これ三色あるやん」。三色変化の利点により説得力を持たせるため、赤5s変化も残せるように688を668に変更。

⑥「何切る掲示板」に投稿された問題を改題。高め一盃口が残る牌姿だと一盃口残しが局収支上は有利説が付きまとう問題なので今回は萬子を2334556778にするも、詰将棋でもお馴染み「左右対称中央に手有り」の形。

世界一有名な詰将棋


世界一有名な何切る

 本当に一致させない気だったのか疑われてしまうようなベタ問になってしまいここで全会一致。「224466問題」「34456778問題」「2334578問題」は現麻を予め読んでいるとベタ問と見せかけた引っ掛け問題までベタ問と化すので後回しにしたが、「233456778問題」は現麻的には影が薄いので放置してしまったのが原因。

 今回進行のお三方には予め問題を解いてもらい、全員正解した問題は1問だけですが、その1問は何と「224466問題」!ベタ問を解いたことさえないと、ベタ問と見せかけた引っ掛け問題にかえって引っ掛からない説を立証とか出来たら面白いのにと思ったら本当にそうなった。これだから何切るってやつは楽しくて仕方がない!

⑦現麻本では赤ドラ無し西暗刻。平和がつかず赤ドラツモで聴牌する受けが多く符ハネや暗槓もあるので打点面で僅かに打3mに分がある。「多メンチャンの可能性を踏まえても本当に打3mが良いといえるのか」については当時から自信が無かったので、リャンメン落とし側に有利な要素はなるべく省くようにした。

 最近AIがリャンメン落としを推奨。それ以前は打3mが半ば常識と化していたので何かと話題になったのもあり出題。リャンメンより手広い多メンチャンは、「和了牌の枚数と和了率が比例」するものとするとあまりにも過大評価になり、リャンメン以上を一律「良形」と評価した方がずっと実用的。しかし一律良形と評価すると当然過小評価になる。頑張れ人類。負けるなAI。

 かつて存在した天鳳SNSにて、くっつき一向聴において中膨れ>亜リャンメンの優劣関係が覆ることが有り得るかを氏と思案していた時に生まれた牌姿。1pでタンヤオが崩れる現麻本の牌姿より258pの3メンチャンの方が亜リャンメンを残す説得力が増すので改題。

⑨近代麻雀に掲載されていた牌姿より改題。元は筒子が112223pにつき打1s一択。国際麻将で言うところの全小の牌姿なので大変印象に残りやすい。その為本企画が決まった時に真っ先に思い浮かび、脳内で麻雀牌を動かしていると「いつから三色が同順だと錯覚していた?」「同じ三の者として私を忘れてもらっては困りますな」と牌の声が聞こえてくる。ちなみに私は自主的に何切るを作ることは滅多にない。頼まなくても誰かが勝手に持ってきてくれるから。有難い有難い。

 まだ飽きたらない数寄者はこちらからどうぞ。

 御視聴有難うございました。第二回でまたお会いしましょう!

※本記事をサポート下さった方には本企画の裏話を少しだけやります。




 

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