文体の舵をとれ 1

何かを創作したい欲求と、創作の練習をしたい欲求があった。
だから『文体の舵をとれ』を買ったのも自然っしょ。
なので練習します。ほぼ壁打ちです。

問1:声に出して読むためのナラティブな文を書く(1段落~1ページ)

 迷いない靴音はタン、タン、タンと一定のリズム。道を覚えてないとこうはいかない。タン、タン……タン?タッ、タッ、タッとウロウロする足音になる。
まるで迷路のような古書店。脳内文句を反芻しつつ、凪子は最奥を目指す。凪子が楓にプリントを届ける羽目になったのは、ただ家が近いから。仲が良かったり、昔馴染みだったり、交流があったりするわけじゃない。そもそも凪子は引っ越してきたし、その前からずーっと楓は不登校。最初、凪子は猛反発した。でも、前任と担任に言いくるめられ、いつの間にか帰宅前に迷路を歩くことになっていた。
凪子はいつも疑問に思う。書店の中が外観より広く感じるからだ。駅近くの古本屋ぐらい広い、アニメで見た魔女の屋敷が頭をよぎる。
タン、タン……。ようやっと目的地だ。
スタッフオンリーのプレートの扉。インターホンと郵便受け。ここ以外にない光景。いつも通りインターホンを鳴らす。ピーンポーン、と間延びした音が鳴る。このまま郵便受けにプリントをねじ込み、凪子の今日のミッションは完了。
でも、その日は少し違った。返事が返ってきた。眠そうな声、ドタドタ、ギィ……。
ドアの隙間から覗いていたのは、緑のローブとウィッチハットの少女。
紛うことなく、魔女の姿だった。

長い文章でリズム意識するのって難しい。言葉選択の基準軸として、そんなことを考えてるんだな、プロって。確かに畳みかけてるところとか、逆に長く語るところとかあるけど、意識して読んでなかった。
小説の読み方が変わるから、そういう意味でもおすすめの本かも。

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