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私の中で第n次小説ブームが起きている

ここ最近、2,3日前から私の中で小説ブームが来ている。今までほとんど中学生くらいの頃から新しい作家さんの本に挑戦していなかったし、読書が趣味と言っている割に本をあまり読んでいなかった。しかし、ここ最近天気が大荒れで外に出られないというのも相まって、新しい作家さんを開拓したりしながら、久しぶりに小説を結構読んでいる。ここで改めて気づいた小説の良さを、ここで語っていきたいと思う。(この記事ではデジタルではなく、アナログの本の小説のことを言っています)

読みたいときに読める

これは本当に便利だ。他のエンタメ、主にドラマや映画と比較すると、本を開けばすぐに作品を鑑賞することが出来る。私は極度のめんどくさがりなので、テレビをつけたり、DVDを挿入したり、といった作品を鑑賞するまでにかかる労力をできるだけなくしたいのだ。そういった時に、小説はとても良いと感じた。読むのを再開するときも、すぐしおりを挟んだところから本を開けばまた小説に没入できるし、読むのをやめるときも、しおりを挟んで本を閉じれば、すぐに読むのをやめることが出来る(もっとも、面白い小説は、続きが気になって読むのをやめられない時があるが)。

また、「読みたいときに読める」に関してもう一つ言うと、どこにいても読みたいときに読めるというふうに、場所に対しても自由が利く。Wi-Fiが飛んでいないところでも、電子機器を持ってきてはいけない場所でも関係ない。充電も、壊れる心配もしなくてよい。これも私の性格上の問題が関わっているのだろうと思う。私は大事なデータを消したり、破損させたりしたことがあったので、基本的にデジタルなものに対してはあまり信用していないのだ(しかしうっかり消してしまったのは自分の責任なのは事実)。これらのことから、私は紙の小説ってほんとにいいなあと改めて噛みしめている。

手のひらサイズの物体に、世界を変えられるかもというワクワク

次に、読む前、文字の詰まった手のひらサイズの物体に、世界観や価値観を変えられるのかもしれないというワクワクを感じることだ。ああ、私はこの小さな物体を読む前と読んだあとでは、世界が少しだけ違って見えるのだろうなあと思うと、とても不思議な気持ちになる。これは小さな物体という点では、スマホやDVDもそうなのだけれど、背景に膨大なデータがあることを想像したら、あまり不思議な気持ちにはならないのだ。上手く言葉にはできないけれど、「まあ、膨大なデータの一つだもんね」という気持ちになる。しかし、アナログの方の小説では、これらの文字が書かれた紙をめくっていくと、文字という形だけなのに、その中で世界が動いて、その中の住人が笑ったり泣いたりして、それに触れて私たちも少し変わるのだと思うと、何だか神聖で、とてもロマンチックなものに思えてきたりする。そこにしか存在しない世界が飛び出す絵本のように、私の頭の中に存在するというのが、何だかとても尊いものに思えてくるのだ。

もちろん、音楽も映像も漫画も、エンタメ全部好きなのだけれど、今回は、紙の小説の良さに気づいたよという話だった。ちなみに、今読んでるのは芦沢央さんの「許されようとは思いません」だ。短編ミステリー。とっても面白い。

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