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定期評価のない会社で等級審査を受けたので感じたことをふりかえってみる
こんにちは!株式会社フィードフォースのコーポレートチームのねこやなぎです。
フィードフォースグループのアドベントカレンダー2日目の記事として書いています。
トップバッターは生成AIに関する新規事業開発を推進する八百さんが「AI時代における人生の価値 - 生成AIがもたらす変化と人間の新しい役割 -」というテーマで書いてくれました。
記事公開直前の社内の勉強会でもこのテーマで話してくれており、速攻で「来年の新卒研修に盛り込めないか?」と依頼をしにいった内容になっています。ぜひぜひまだの方は読んでみてください!
さてそれでは本題にまいりますが、4回目のアドベントカレンダー参戦にして、初めて仕事の話をします(笑)
「等級審査」を受けた話
フィードフォースに入社して3年、ようやく等級審査を受けました。人事という立場といえど本記事は私見たっぷりです。公式見解を盛り込みつつもN=1の目線でお楽しみください。
フィードフォースの等級審査について簡単にご紹介
フィードフォースには定期評価がありません。昇級はマネージャー推薦もしくは自己推薦で「等級審査」を受けます。合格したら翌月より新等級で働きます。
この仕組みは、『評価は勝手にマネージャーがしてくれるもの』ではなく、社員が自律して自分の道を切り開くことを目的としています。そのため、定期評価がない分、日ごろから会社からの期待と自分の現在地をこまめに確認する姿勢が求められます。
※(ざっくり意訳しています)
一方でこの自由度の高さが魅力でもあり、難しさでもあると感じます。等級審査はただ受ければいいというものではなく、自分の成長や成果をふりかえりながら、「今がベストなタイミングか?」と考えることが求められていると個人的には思っています。
また、やみくもに受けることは推奨されません。一方で真剣に取り組んでストレッチして受けた結果、たとえ落ちたとしても、それは決して問題ではありません。等級審査を受けると合否に関わらず5名の審査員の率直なフィードバックを得られますので、次の挑戦や成長のための貴重な糧になります。真剣に受けるからこそ、自分の現在地を知り、次に進むための具体的なヒントを得られるのだと思います。
というわけで、個人的には好きな制度でありつつ難しさもはらんでいるこの仕組みについて、受けた身としての率直なお気持ちを書いておこうと思います。
等級について
等級審査を語るうえで、自社のキャリアパスの仕組みについても触れておきたいと思います。あわせて採用サイトをご覧ください。
簡単に説明すると、次のようなステップを踏んで昇級していきます。
ジュニア:サポートを受けながら仕事ができる
メンバー:プレイヤーとして自律した仕事ができる
シニア:チームに良い影響を与えられる
エキスパート:会社全体に良い影響を与えられる
上級エキスパート:経営に良い影響を与えられる
またそれぞれの等級は「B」と「A」に分かれています。「A」はその等級で求められることが自律して行えるレベルであるというラインになります。私が挑戦したのは、シニア等級の中でも「B」から「A」へのステップアップです。
等級審査を受けると決めたきっかけは、事業部マネージャーからの後押し
等級審査を受けたのは今年の8月です。本当は1月にまずは受けようかという話が挙がっていました。しかしその時は「なんか違う」と感じてリスケをすることにしました。
ちょうどコーポレートチームがメンバー減かつマネージャーが不在になった影響を受けていた上、チームへの期待値も大きく変わり始めたタイミングだったからです。
改めて受けようと思ったのは、現場チームのマネージャーから「ここをやり切ったら等級審査を受けるといいよ。多分受かるはずだから」と背中を押されたことがきっかけでした。
普段マネージャー不在のチームで働いている自分にとって、その言葉は道しるべのように感じられました。それは単に「次のステップに進める」という明確な目標を示されたからではなく、自分への期待と、今やっている事の成果がすり合わさる場所が重なって見えた感覚を覚えたからです。
なので当時は「6月になったら挑戦しよう」と心を決めることができました。
等級審査受ける準備をするぞー。
— コーポレートのねこやなぎ (@totomaru1122) April 4, 2024
受けたらって言ってもらったし、ここに書いておくとなんとなく後に引けなくなるから😇
(当時意思決定したつぶやき)
昇級が遅いか早いかというスピードよりも、納得感のある昇級であることが大事(完全に私見)
フィードフォースの場合、等級に見合うタイミングが来たら各自等級審査を受けていくので、早いスピードで昇級するメンバーもいれば、それぞれの理由で立ち止まるメンバーもいます。
入社してから3年間等級審査を受けなかったことが早いのか遅いのか。シニアBからAへの昇級事例が少ないので断言はできませんが、『全然早くはないけれど、遅すぎもしない』くらいのスピード感だと思います。
スピード感に言及しましたが、代表やマネージャー陣とも会話を重ね、自分の経験なども踏まえるとスピードは必要以上に気にしなくていいのではないかと思っています。
シニアBとして入社して3年。紆余曲折がありました。労務のキャッチアップをしながらチームの運営まで守備範囲が広がるとは思っていなかったし、上手くいかない時期や、思うように成果を出せないときの方が多かったです。
一方で今回は自分自身が「このタイミングなら納得できる」と思えたことと、周りからも「受けなよ」と背中を押してくれた瞬間が重なり腹落ちできたタイミングだったと思います。
この感覚を大事にしたいのは、個人的には前職の1-2年目の営業成績が好調でMVPを受賞したときのことが影響しているような気がします。
当時、この受賞を自分の実力というよりラッキーで得た成果だと強く感じ、結果を受け止めきれませんでした。
その経験から単にスピードだけ重視して上がるのではなく、自分と周囲の納得感が伴う「今」がそろう方が自分にとっては大事だと改めて整理しています。
準備が大変なのは事実、良い機会だと思ってやるしかない
本当は6月くらいに受けるつもりでいたのですが、ズルズル引きずって8月になってしまいました。
ちょっと腰が重かったのはマネージャー不在のチームにいるため、キャリアパスの解釈や会社の状況を考慮して重視すべきポイントを自分で整理した上で代表と意識合わせを行う必要がありました。
また、コーポレートチームという特性上、業務範囲が広く、成果をどこまで伝えるかの取捨選択にも苦労しました。膨大なメモから、最終的に9割を削って要点だけを残してプレゼンしました。
通常はマネージャーがいる環境で働いているメンバーがほとんどです。なので日ごろからのマネージャーとの期待値調整がフットワークを軽くする上では何よりも重要だと思います。
そして、マネージャーからの働きかけだけでなく、メンバー自身が求めに行く姿勢が結構大事です。会社が求める成果と自分のキャリアをどう描きたいかを互いにすり合わせるコミュニケーションを日頃から重ねることが、最適なタイミングを見つけるのには一番だと思っています。
※とはいえ、これは思っている以上に難しいので、悩んでいたら悩んでいるって言ってくれると周囲もサポートしやすいです。
得たものは「ちょっとの自信」と「会社からの期待」
審査を終えて、一番の収穫は「自分がやってきたことがずれていなかった」と確認できたことです。
特に審査の中でマネージャーと「どんな組織を作りたいのか」「これからどんな挑戦をすべきか」を話し合いフィードバックをもらたことです。私の視界が一段と広がった気がしました。
また、チーム向けの方針のビジュアル化や、アジャイルな状態を目指したチーム作りについて評価をいただけたことは、少し自信につながったと思います!
自分の強みは、人の力を借りて前に進むことであると再認識
等級審査を受けるにあたって、改めて実感したのは「周囲の力にどれだけ支えられているか」ということでした。
自分の強みはざっくりいうと、勤怠が超安定していること、仕事の選り好みがほとんどないこと、人の力を借りることだと思います(たぶん)。
だからこそ、協力を求めれば助けてくれる環境に救われたといっても過言ではないかと思います。
具体的には、チーム外の複数の皆さんに何度もサポートをしてもらいました。変化が激しい時期は、メンタル的なケアもかなりしてもらい、通常よりも壁打ちの頻度を上げてもらっていました。
そもそも自チームのメンバーでもないにもかかわらず、「等級審査受けたらどう?」とか「日報で●●と書いてたけど大丈夫?」と気にかけてくれる人がいたことなど本当に恵まれていました。
そして何よりもコーポレートチームのみんなが、手探りの私の提案に「とりあえずやってみよう!」の精神で互いに励まし合いながらコミットしてくれたことが何よりも大きいです。あの時、乗ってくれなかったら、本当にただの失敗例でしかなかったかもしれない。
等級審査は時間の都合であまりこういった感謝を伝える場が持てないので、改めて御礼を伝えたいという想いを表明して2日目の記事としたいです。
(序盤からなんてこってりめの話なんでしょう)
補足:等級審査で話したテーマは、スクラムフェス仙台で話した「人事チーム向き合い期」がメインテーマでした。参考としてスライドを置いておきます。
さて3日目は、今年初参戦のエンジニアの東さんによる「元公務員がIT企業で見つけた!活きた行政経験と必要だったマインド変革」です!東さんとは、採用での人事面談時からご一緒しているので、どんなお話になるのかとっても楽しみです!
余談ですが、フィードフォースではエンジニアの募集をしています。もしよかったら見ていってください。