裁量を欲しがる若者は、散歩用リードの長さを欲しがっている犬と同じ
先日の日経新聞で、新卒の4割が転職を考えているとの記事があった。
これが20代全体を対象にした調査なら「そんなもんでしょ」と感じるが、新卒となるとちょっと話が変わってくる。
自分から希望して入社しておいて、1年も立たずに転職を考えるというのはいくらなんでも早すぎるし、なにより「お前は何も調べもせずに入社したのか?バカなの?」と思わずにはいられない。
いまの就活はしっかりと企業調査をし、ネットで情報収集をし、若手社員にインタビューし、吟味に吟味を重ねて入社してくるのではなかったのか?
転職を考える理由の中で多いのが「仕事にやりがい・意義を感じない」とのことだが、そんなものは簡単には得ることはできない。
やりがいや意義というものは、インスタントに実感できるものではない。だからこそ、価値あるものとしてみんなが求めているのだ。
生まれて初めてバットを持って、素振りした後で
と言う奴がいたら真性のアホだと思うだろう。新卒で仕事のやりがいや意義が感じられないというのはそういうことだ。
仕事のやりがいに密接に関係するものに、「裁量」というものがある。
仕事に裁量がないのが不満で転職を考える人も多くいるようだ。裁量が少ないと仕事に対する決定権も少なくなるので、確かにやりがいを感じられないかもしれない。
会社ではさまざまな人が一緒に働いているが、一つの分類として「裁量のある・なし」がある。もちろん、偉くなればなるほど裁量のレンジは上がっていくから、裁量はやりがいのバロメーターとして機能するだろう。
しかし、会社における裁量とはそこまで素晴らしいものだろうか。
そこには、視点を変えることにより見えてくる残酷な現実がある。
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新卒においては、誰しも最初は新人だ。新人というのは、何も知らない役立たずと言っていい。
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