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#17 檻の中で、代替可能な存在を目指して努力するあなたへ

作家の橘玲氏の著書「働き方2.0vs4.0」という書籍があります。とても素晴らしい本なのでぜひ読んでいただきたい。

その中で、橘氏はある階層を提示します。それは以下のようなものです。

上記書籍より

仕事は「クリエイティブクラス」と「マックジョブ」に分かれます。

クリエイティブクラスは「クリエイター」と「スペシャリスト」に分類され、マックジョブは「バックオフィス」に分類されます。

マックジョブ=バックオフィスに属する人は、「マックジョブ」の名の通りマクドナルドのアルバイトのような「誰でも手順通りにやればできる仕事」をしています。当然に給料も大した額になりません。

一方のクリエイティブクラスはマックジョブの人たちより多くの収入を得ることになります。

クリエイティブクラスの中のクリエイターとスペシャリストの差について、橘氏はわかりやすい例示をしています。それぞれを「舞台俳優」と「映画俳優」に例えているのです。

スペシャリストは「舞台俳優」であり、主演であれば大きな報酬を受け取りますが、公演回数は身体的限界により上限があります。

クリエイターは「映画俳優」であり、一度撮影したあとは世界中のスクリーンで上映され、興行収入から分配金を受け取れます。さらにDVDやサブスク配信などからも収益を得ることができ、収入が身体的限界に左右されません。

スペシャリストはその名の通り特別な能力を有しており、弁護士や会計士、医師などが代表格になります。基本的に高年収になるでしょう。

クリエイターは作家や芸術家、スポーツ選手などが代表であり、権利を保有していれば収入に上限がありません。大谷翔平選手の例を出すまでもなく、売れっ子になれば収入は青天井に伸びていきます。

橘氏は、クリエイターとスペシャリストの違いを「拡張性の有無」と喝破しています。

弁護士や医師の能力は確かに高いですが、自分が稼働しなければ売り上げが立たない以上、身体的限界があります。拡張不可能なビジネスをしているのです。

アーティストやスポーツ選手は、自分の作品や存在そのものを自分で売る必要はなく、ネットを経由して販路をどこまでも拡張可能です。自分の身体的な制限は無関係です。


拡張可能なビジネスか否か。

自分の身体的制限と無関係なビジネスか否か。


同じ能力であってもその違いから残酷なほどの差が生まれてきます。

であれば、我々は自分の仕事やビジネスにおいても「拡張性の有無」について意識していかなければなりませんが、その前に考えることがあります。


あなたがいま、マックジョブをしているのならば、それは檻の中にいるということです。


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マックジョブは代替可能な仕事です。そうじゃないと経営者は困ってしまう。

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