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母親の口癖が頭の隅から消えない

わたしが3回も結婚した理由を自分で振り返りながら考えてみると、幼い頃から見てきた今は亡き母親の姿と彼女の口癖が強く影響しているように思ってしまう。

専業主婦だった母の姿

昭和の時代は、専業主婦の母親は珍しくもなく、とくに自分の母親が変だとも思わなかった。

ただ、子育てが落ち着くと、専業主婦だった友達のお母さんたちがパートで働き始めるケースも少なくなかった。

しかしうちの母親は外に働きに出ることはなかった。
世話をしなければいけない義理の両親との同居だったことも理由のひとつだが、何より父親が許さなかったのだ。

家父長制度の権化のような人だったので、妻は家の中で夫を支えるべきという考え方が強かったのだと思う。

それが当たり前のように生きてきた時代の人たちだったのでしょうが、今考えると、仕事できないイコール自由に使えるお金もないわけだ。

家計を任されていたとしても、自分で稼いでいないことが母親を窮屈な気持ちにさせていたのではないかと推測しています。

今はもうこの世にいないので、確かめようもないわけですが。

稼げない女はみじめ

うちの母親は、娘のわたしに「稼げない女はみじめだよ」と口癖のように言っていた。

それはつまり、自分が仕事させてもらえなかったことへの恨み節だと思いますが、わたしはそれを聞いてお金を稼ぐことに強いこだわりを持つようになりました。

お金を稼いで、みじめじゃない人生を送らなければ!という思いがいつも頭の片隅にあるのです。

それなのになぜ3回も結婚したのか‥不思議に思われるでしょう。

自分でも長年理解できないことでした。

ですが、母親が亡くなってからしばらく経つと、彼女は自分のようになってほしくないという気持ちで「稼げない女はみじめ」とすり込みながらも、日常の姿では「女は家庭のなかで家族の世話をするのが幸せ」だと見せてきたように思うのです。

それほど、母親は家族の世話を幸せそうにしている姿を見せてきたからです。

ほんとにみじめだったのか?とあの世に逝ってしまった母に聞いてみたいですよ。

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