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【詩と140字小説】音の無い音楽会と影のジャンケン

叶うならば挑戦してみたい楽器はトロンボーンです。あのスライドする部分がかっこよくて…!でも私は腕が短いので伸ばしきれずに腕をつる可能性大…\(^o^)/

今回は今回は言葉の添え木様のお題で作った詩3編と願い花さんのお題で作った詩1編、Hoshiboshi様主催の140字小説コンテストに投稿した作品を1つお届けします。



影は背守りゆえに
めったに見守られることはなく
いつでも背中を見つめてる

影をまじまじと見る君に
見つめ合っていたことを伝える
いつになったら叶うだろう

君の肩の雪を払いたい
いつまでも背守り
真夜中になっても



ジャンケン

君が夜の出口を見失う時
僕もきっと迷ってるから
待ち合わせしよう
月みたいなファミレスで

口を開きたくないけど
なにか話したい時には
ジャンケンしよう
あいこで、ぽん
いつまでも
あいこで、ぽん

僕もちょっと寂しいから
ちょうどいいんだジャンケンは



月と静かな夜(願い花さんのお題タグ#願い花月香に投稿)

太陽に空元気が蒸発していく音は
笑い声
真っ先に空っぽです
満たされてるみたいに笑って

循環の仕組みの恩恵を受けよう
泣き声
跳躍しては落ち着きます
失くした元気は月から返却

元気がただいま戻ります
夜は静かに
月はさやかに



音の無い音楽会

ワイングラスを月光にかざせば
たぷたぽ、たぷたぽ、雫がたまる底

静かに指先をグラスの縁に乗せて
すーっと、しぃーっと、滑り出す無音

地球のあらゆる緯度と経度から
無言のグラスハープ奏者が行き交う
音の無い音楽会は月夜にそっと



冬の星々140字小説コンテスト応募作品(テーマ「広」、水原月として投稿)

ある寒い朝にストーブを点けると、奥から真っ赤な液体が滑り出てきた。 ひゃっと叫ぶと、マグマの水たまりは子猫の姿になった。
赤い子猫は窓辺に飛び上がって、ひゃっと再び仰天。 それ以来、子猫はずっと外を眺めている。窓辺は常に暖かい。窓の外の世界が、前より広く見えるようになった。



お気に入りいただけましたら、よろしくお願いいたします。作品で還元できるように精進いたします。