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流れ星はどうして月の爪先に。文字の偽星はくるくるみ

Twitterでご活躍されている言葉の添え木様が、毎日出されているお題を頂いて作った詩5編と、オリジナルお題の詩1編をお送りいたします。

詩にすっかりはまっております。楽しすぎて、止められない止まらない。言葉の添え木様、いつもありがとうございます!



偽星

光は偽星を見せるらしい

銀河の重さに光は歪んで

星の光は

影分身

きらきら星は

ニンニン星に

光は偽星を見せるらしい

影か光か本物か偽物か

拙者の幻術、見抜いてみよと



文字

夜行性フォントの文字で

言葉を繋げて

ネックレスの贈り物

アンクレットがいいかな

ブレスレットがいいかな


太陽と言葉が怖い君に

手紙代わりに

君の傍らでひっそり輝くように

君の傍らの優しい夜を守りますように



流れ星

彗星からほろほろ落ちる塵の僕

いよいよ光に帰るんだ

地球の大気のゆりかごの中


ヒトの望みの熱気で暖かく

無数の鼓動と呼吸で揺れて


僕ら光になった後も

まだまだ旅をする


望みも鼓動も呼吸も忘れないから

心配しないで

いつか別の星のカフェで

待ち合わせしよう



どうして

風の色が視える目

水の内緒話が聞こえる耳

「どうして」

たった一言で消え失せた


言葉の、音の、色の宇宙をひっくり返して探しても

影を追いかけるばかり

どうしても見つからないのに

なんでか楽しい


ずっと見つからないで

祈りながら

探してる



月の爪先

月の海のどこに

落としてしまったのか

春の海を弾いて

最後のグリッサンドで 指から離れていった爪

ぽちゃんと沈んだきり


地球の海で思い浮かべるのは

月の爪先

もう私の指先には戻らない

月の爪先



くるくるみ(オリジナルお題)

”該当する番号がありません”

エラー、エラー、エラー

背後から待ち人の圧力

最後の望みをかけた、トライ&エラー

コンビニから逃走


数字が数個、すり抜けていくだけで

予定は狂う

くるくるみ


忘れたいこと、忘れられないだけで

明日も昨日も

予定は狂う

くるくるみ


カシューナッツも疑問符になって

くるくるみ

捨てられない贈り物のリボン

くるくるみ

狭い部屋で宇宙遊泳する私

くるくるみ


公転、自転する地球は

気が遠くなるほど

くるくるみ



お気に入りいただけましたら、よろしくお願いいたします。作品で還元できるように精進いたします。