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メープルチャーハン

お昼どき、キッチンからほんのり甘い香り。
まさか母がお菓子作り? 母はすましている。

「チャーハン作ったわよ」
「?」

フライパンを覗く🍳
チャーハンらしいものが出来ている。

ほのかに甘く香ばしい香りはフライパンから?

一口つまんでみる。うーん、ほのかに甘い。

「どうしたの?なんか甘いけど。。」
「甘くなんかないわよ」

母はてんでうけつけない。

「せっかく作ったのよ」
「そうよね。ありがと」

黙々とチャーハンを皿に盛り、テーブルに並べる。
これってなに?お砂糖?

キッチンのテーブルに目をやると、メープルの瓶がほとんど空になっている。昨日、開けたばかりだ。はあー。

「これでしょ?メープル!」
「なあに? 見たことないわ」

メープルチャーハンかあ。
ベーコンとあいまって不思議に贅沢な味。

「いいんじゃない?」
「そうよ。そうでしょ?」

贅沢な甘さのチャーハンをいただいた。
母はなにがわるいの?とすまし顔で食べている。

なんでもない、ゆるっといこう。

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