【おすすめ漫画】今しか楽しめない!「デッドデッドデーモンズデデデデデストラクション」を読もう

デッドデッドデーモンズデデデデデストラクション本当に面白いからみんな読んで…

デッドデッドデーモンズデデデデデストラクションって何?

「デッドデッドデーモンズデデデデデストラクション」はビッグコミックスピリッツで連載中の浅野いにお先生の作品。2021年11月から最終章が始まる予定で、まさに現在(10月下旬)クライマックスに向かっている作品です。

浅野いにお先生はおやすみプンプン、ソラニンなどたくさんの有名作品を書かれており、その最新作でまだ連載中の作品が「デッドデッドデーモンズデデデデデストラクション」です。

amazonに書かれているあらすじを引用すると

浅野いにお最新作。少女のデストピア青春譜3年前の8月31日。
突如 『侵略者』の巨大な『母艦』が東京へ舞い降り、
世界は終わりを迎えるかにみえた――その後、絶望は日常へと溶け込んでゆき、大きな円盤が空に浮かぶ世界は今日も変わらず廻り続ける。小山門出(こやまかどで)、中川凰蘭(なかがわおうらん)、2人の女子高生は終わり迎えなかった世界で青春時代を通行中!


「夏休みの宿題終わってないから、8/31世界が滅びればいいのに」「ドラえもんの道具があったらいいのに」といった、よくある子供じみた考えを起点に発展させたような話で、子供の頃を思い出してとてもエモいです。

なんで「今しか楽しめない」のか?


「デッドデッドデーモンズデデデデデストラクション」という作品は、時事風俗で主に構成されています。その理由は、浅野いにお先生がオマージュ、コラージュ技法を発展させた「現実と物語のコラージュ」で作品を作っているからではないかと思っています。

もともと、浅野いにお先生は、おやすみプンプンなど過去作などで、画像の上に別の画像を切り貼りする「コラージュ」という表現技法を頻繁に用いていました。この「コラージュ」技法を作品内容に拡張したのが本作ではないかと思います。

「現実と物語のコラージュ」というのは私が勝手に作った造語です。どういうことかというと、本作では、現実世界で起こった(or 起こっている)事件や出来事、人々の考え方や反応のあるある、技術とそれに対する陰謀論などが作中に大量に盛り込まれています。例えば、宇宙船が襲来する「8.31」は3.11、SHIPという学生政治団体はSEALDs、その他新興宗教の問題などなど。

さらに、過去作られた物語のオマージュと思われる部分も多数見られます。例えば、イソベやんというキャラクターはドラえもん、オリンピック会場に地下施設があるのはAKIRA、Plankton AIと呼ばれるシステムはエヴァンゲリオンのMAGIシステム、正義が暴走して「悪」を粛清しようとする登場人物はDEATH NOTEの夜神月などなど。

つまり、「デッドデッドデーモンズデデデデデストラクション」は、物語世界と現実世界から一部を切り貼りして、作品世界を構築する「現実と物語のコラージュ」という技法を使って描かれたもので、それゆえこの作品は圧倒的にリアルで圧倒的にフィクションで最高に面白いが、「今しか楽しめない作品」になっているのだと思います。


終わりに


「現実と物語のコラージュ」という言葉を作って色々言いましたが、とにかく「今しか楽しめない」最高の作品なので、ぜひ読んでみてください!

社会学者かよってくらい若者の思考や、こういう人いるよな~っていう描写が鋭かったり、ギャグもサスペンス要素も面白いです。具体的に何が面白いのかを説明するのが難しい作品ですが、きっと読んだら「この作品すごい!」って感嘆すると思います。


おしまい



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