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TAROMANは一日にして成らず/感激ショートムービー

Xで気になっていた藤井亮さんの最新本を買いました。

『ネガティブ クリエイティブ つまらない人間こそおもしろいを生みだせる』


ちょうど半分ほど読んだところですが、買ってよかったと何度も思ったので、最後まで読まないうちに紹介します。

藤井さんの映像作品の中で私が好きなのは「ミッツ・カールくん」です。

EテレサイトでCM風のミッツ・カールくんが見られます。歌とアクション付きのミッツ・カールくんは、ちょっと落ち込んでいるときに見ると、いい感じに元気をくれそう。

「Eテレを見ると、きっとあなたにとっていいものが見つかりますよ」というメッセージが込められているであろう「みつかるEテレ」というキャッチフレーズを元に誕生したキャラクターがミッツ・カールくんなのでしょう。

ミッツ・カールくんには名前のとおり「3つのカール」があります。ツインテールみたいになった髪の左右に2つのカール。3つめのカールはというと、なんと「あご」にあるのです。あごヒゲじゃないですよ、あご自体がぐい〜んと伸びてカール状に変形するのです。

初めてEテレでミッツ・カールくんを見たときの衝撃と言ったらもう。あごが伸びてカールするってどういうこと? そもそも「みつかる」から3つのカールを連想し、ミッツ・カールくんというキャラクターを作り上げる人の頭の中ってどうなってんの? それが知りたくて今回著作を買ったのです。

Xでご本人が告知されている内容を読み、意外にも藤井さんがネガティブ思考の持ち主であることを知りました。

アイコンでうんこを頭にかぶっている藤井さんがまさか、声の小さいネガティブ人間だとは思いもよらず、ミッツ・カールのあごカールを見たときのような衝撃を受けました。本を買って読んでみたら、その自己申告が嘘じゃないことがよくわかった。藤井さん、めちゃくちゃ真面目な人です。そして期待を裏切らぬキング・オブ・ネガティブ。

テーマに沿ってとてもわかりやすく、時にはイラストつきで細かい解説を行ってくれています。こんな困り事にはこう対処すればいいですよ。行き詰まったときにはこういう考え方が助けになりますよ。とアドバイスをくださるのですが、それらが全然ポジティブに聞こえない。とにかく考えましょう。一日中考えてアイデアに行き詰まりましょう。壁に頭をめり込ませましょう。そこから先は、と真面目に読者を導いてくれます。

「カンヌ国際広告祭PR部門」で銀賞を受賞したと言われても、その作品が造船会社のローカルCMで、船造りのロマンを熱く語る「造船番長」が主人公だと聞いて、なんだかちょっと世の中を疑ってしまいました。と同時に、ネガティブなオタクだと自称する藤井氏が一生懸命作った作品に、高い評価を与えたカンヌはやはり素晴らしいとも感じました。

(サノヤス造船、わが岡山倉敷の会社だった! 全株式を譲渡……造船番長おつかれさまです)


本の中に書かれている素直な文章や親しみやすいイラスト、紹介されているキテレツ作品や日常のほんわかした1コマすべてに、藤井さんのものすごく控えめだけどひっそり熱いお人柄が表れています。残り半分も楽しみにじっくり読みます。

https://amzn.asia/d/6rLYWZG

「ネガティブだなあ」

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最後まで読んでくださってありがとうございます。あなたにいいことありますように。