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5話公開のお知らせと、2年の溝を埋めた話

現在「ハレトケ」さんでWeb連載中のコメディ漫画「とかくこの世は息苦しい!」。
最新話の第5話が公開されましたよ。どん!

全部で8話なので、真ん中過ぎたあたりです。表紙絵が各話同じなんですよね。変わり映えしませんが、話は進んでます。

証拠のチラ見せ。

主人公のさくらが今回も暑苦しい。

ハレトケさんと交わした契約の中に守秘義務がありまして、漫画の内容や編集部とのやりとりについては、いくらおもしろネタがあろうとも公にはできません。私の胸の内におさめ、墓場まで持って行かねばならぬ。

そんなこと言って、連載スタートを告知したときあれほど赤裸々に書きまくった記事は大丈夫だったのか。大丈夫です。さすがに編集部に事前許可を得て、10箇所ほど修正したのち公開しました。ちゃんとオトナ。

まあだから、漫画の芯に絡むような裏話はできないんですけどね。

あの記事にOK出してくれたハレトケさん編集部ならね。

このぐらいは明かしてもいいんじゃないかな〜と思ってちょっとだけ書きます。これは私の個人的事情だから、大丈夫だと思う。

「とかくこの世は息苦しい!」は元の漫画である「さくらスイッチ」に加筆修正した話なんですが、新しく描き足すときにすごく苦労した点がありまして。

絵柄を寄せる。

これわりと大変でした。

「さくらスイッチ」は2年前に描いたもの。この2年で私の絵柄が思いのほか変わってまして。描いてみてわかったんだけど、同一人物に見えないんですよ。模写修行なんかやったからかな。絵がリアルになってるんです、いまの私。少女漫画の絵が青年漫画に変わってる感じ。

いっそのこと全部描き直せば統一感が出るんだけど、そんな時間ないし、だったらいまの自分の絵を2年前のあの日に寄せるしかない。

ダメよ、その線じゃ。なにやってるの、サラ。違う違う、そんなに髪の毛を描き込んじゃいけないったら。黒い影はいらないの。あくまで軽やかに。キラキラが似合う繊細な線で一気に仕上げて。あの日を思い出すのよ、サラ!

思い出すも何も、昨日の夕飯の内容すら忘れている私なので、そりゃもう必死に寄せました。2年前の自分の、いまより確実に下手な絵を見本にして、屈辱的な気分を味わいながら真似ましたよ。くう。

このとき、へこたれそうになる私を鼓舞してくれた漫画家がいました。誰あろう、江口寿史さんです。「ストップ ‼︎ ひばりくん!」のコンプリート・エディションには、どこかに加筆ページがあります。あとがきだったか、本の中でそのことについて触れている。20年近く前の自分の絵を再現するため、上手く描きすぎないよう腐心したということですが、コンプリート・エディション全3巻の隅から隅まで眺め回しても、どこが加筆部分だか私にはさっぱりわかりませんでした。20年を完璧に埋める筆力。さすがです、江口寿史。

この偉大なるエピソードを思い出しつつ、私も絵柄がこなれすぎないよう注意して加筆しました。注意しても、完全には寄せられなかったけどね。違いは歴然としてますけども。最大限努力したので、違いがわかったときは大目に見てやってください。

連載は残り4回。佳境に入っていきます。さくらが息苦しさから解放される日はくるのか?
引き続きお楽しみくださいね〜。

最後まで読んでくださってありがとうございます。あなたにいいことありますように。