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「#noteフェス」セッションのゲストってどんな人?(2)羽賀翔一さん✖️柿内芳文さん

9月2日〜5日の4日間に行われる、note CREATOR FESTIVAL、略して「noteフェス」。そのサポーターに応募した私が、セッションのゲストを好き勝手に紹介するシリーズ2回めです。

前回の坂口恭平さんと有賀薫さんは、あまり接点のない業界でそれぞれ活躍されるお二人だったので、わかりやすく別々に取り上げさせていただきました。

今回の羽賀翔一さんと柿内芳文さんは、同じ出版漫画界でタッグを組んでいらっしゃる、いわば同志。
お二人の息は、noteフェスに向けて、すでに息ぴったりのようです。

二人して、ハトハトポッポー言ってますけども、「ハト部」ってなに?

こちらです。

2020年3月から、cakesで毎週連載されている、羽賀翔一さんの漫画。それが「ハト部」。キャッチーな表紙だなあ!

イケてるわけでは絶対ない。でもスクールカースト最底辺ってわけじゃない。ぱっとしない僕たちだけど、毎日、ほんの小さなことにも一生懸命なんだ……! 名前以外いっさいの不明の部活動「ハト部」。その部室を中心に巻きおこる、小規模どたばたスクールコメディ!

この漫画の編集を担当されているのが、柿内芳文さんです。

お二人がタッグを組んだのは、なにも「ハト部」が初めてではありません。
超ベストセラー本「君たちはどう生きるか」(原作:吉野源三郎さん)の漫画も、このお二人の手によって生み出されました。

表紙のメガネの男の子!当時本屋さんで何度目が合ったことか。
ほかに、私も愛読している「嫌われる勇気」(岸見一郎さん・古賀史健さん共著)では、羽賀さんがイラストを、柿内さん(と今泉憲志さん)が編集を担当されています。

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まあもうとにかく、羽賀さんも柿内さんも、出版業界の大ヒットメーカーなわけですよ。そんなお二人がnoteフェスに登壇!なにを語ってくれるのかといえば、いまお二人が手がけている漫画「ハト部」についてです。それ以外にないと。

「ハト部」がcakesで連載されるまでのエピソードを、羽賀さんが漫画に描かれています。

このマンガは、公園にいるハトのように「背景」にしかなりえない高校生たちの日常コメディである。

編集担当の柿内さんから持ちかけられたこのお仕事。ある重大な条件が課せられています。ずばり「3回休載したら、即打ち切り!」

なぜと言うに、羽賀さんはこれまで「始めます宣言」をしておきながら途中で描くのをやめたことが何度もあり、柿内さんはそのたびに煮湯を飲まされている。あの大ベストセラー「君たちはどう生きるか」も、漫画を描き上げるまでにしめきりを1年以上延ばされたそうです。1年!

柿内さんのムチが効いているのか、いまのところ休載は(たぶん)一度もないようで、先日第21話が無事更新されました。

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1話の1シーン。ハト部の部室に初めてやってきた主人公が、心の中につぶやく声。最底辺じゃないけどイケてない匂いが、この部室からぷんぷんします。

なんといまなら、全21話が無料で読めちゃう!
(8月13日(木)10:00まで)
本編はこちらからどうぞ。

毎週連載を抱え、ほかにもいろんなお仕事にお忙しい中、羽賀さんはTwitterに毎日イラストなどの習作を投稿されています。

「昼間のパパは光ってる」という漫画の中で描いたダルビッシュ有投手の似顔絵が、ご本人のTwitterアイコンに一時期使われていたという。そんな羽賀さんの似顔絵を描くのはなかなか勇気がいりました。かわいくしたから堪忍して。

羽賀翔一さん


仕事のしめきりを1年も伸ばすなんてかなりキテると思いますが、そんな羽賀さんを担当する柿内さんも相当なお方だと、いろいろ調べてみてわかりました。

2005年の大ヒット本「さおだけ屋はなぜ潰れないのか?」(山田真哉さん著)

この本の編集者として一躍名を馳せた柿内芳文さん。
「山田玲司のヤングサンデー」という対談番組にゲスト出演されていました。

漫画家・山田玲司氏が多様な経験と知識を元に、恋愛、社会問題、映画、人生とは何かについて語るニコニコチャンネル『山田玲司のヤングサンデー』

2016年の番組を文字起こししたものです。この中で、漫画家の山田玲司さんが、"30年にわたる漫画家生活の中で、いちばんすごい編集者だと思う"とおっしゃっている。その御仁こそ、柿内芳文さんです。

さぞ素晴らしい編集手腕の数々が披露されるのかと思いきや、読み進めるうち私の頭がくらくらし始めました。「すごい」の意味が思ってたのと違う。

まだ若手だったとき、会社のミスにつけこんで上司に許可を得ないまま、勝手に帯のデザインを変えちゃったり。

柿内:いっそのこと非属なことやんないとダメだってなって、さっき言ってたみたいに帯でいろんなことしてたんですよね。ちょっと上げたり、下げたりみたいなのもあって。
みんな本の下のほうの宣伝スペースでやってるけど、もう上まで上げちゃえば良いんじゃないのって、その時思いついたんですよね。思いついて、もうやっちゃおうってなって。上の許可とってないけどやっちゃえと。事後報告でいいやと。絶対、負い目があるから通るだろうと。

TVブロスっていう、私もよく買っていたサブカル雑誌で取材を受け、ある本の著者と二人で全裸対談やったり。・・・全裸対談!?(サイトに写真あり)

山田:いや~、やるよね。
柿内:売るためなら。

山田さんの著書を売り込むためにマラソン企画を立て、42.195店舗(約43店舗)まわるから、42枚の店舗別POPを手描きカラーで描いてくれるよう頼んだり。

山田:書店に合わせて、俺42種類の肉筆のPOPを描く。
柿内:よくやりましたよねえ。
山田:よくやったよねー。やったよ! 俺もやるし、この人もやるわけよ。夏の暑いときに行くわけ。

で、全店舗まわりきった日に、マラソンにはゴールが必要だと、自作したテープを会社に貼ったり。

柿内:そうです。それで最後、テープを貼って。自分でゴールってやったんですよ。
山田:ゴールないとダメじゃん。
柿内:孤独な戦いなんで。
おっくん:あ、2人で?
柿内:いやいやいや、それは僕だけで。1人で。僕が会社に自分でゴールってテープを貼って。一応ゴールって。マラソンてゴールしなきゃ。
おっくん:それで周りで「ウィー!」とか言いながら?
柿内:いやいや、恥ずかしいから会議室で僕1人でやりましたよ。一応自分のためにやったんで。

相当ヤバい。

これでまだ、5ページある対談の中の、2ページ分しか紹介してないですからね。
みんな読んで、ちっぽけな悩みを空の彼方へふっ飛ばしてください。

柿内 芳文さん


しめきりを年単位で延ばす羽賀さんと、売るなめたら脱ぐ柿内さん。noteフェスがなにかのnoteフェチ大会にならないとも限らない。このお二人には調整役となる人が、ぜひとも必要です。

そこでnoteディレクター、志村優衣さんの登場です。パチパチパチ。

noteの活用を考えている出版社に向けて、志村さんはこう呼びかけます。

わたしたちはnoteを「クリエイターの街」だと考えていますが、noteという街の住人になった暁には、その街でたくさんの住人と交流し、仲良くなっていただきたいと思っています。

それは企業でもメディアでも同じこと。一方的に情報を提供するのではなく、「noteにたくさんいる読書好きのひとや素敵な書き手と、どうやってつながるか?」を考えながら、noteをたのしんで使ってみてください。

ああ、この方なら安心だ。安心してお任せできる!

かと思いきや。

・・・大丈夫か、このセッション。

志村優衣さん

みんな「ハト部」を読んで待て!ポッポー


トークセッションは無料で視聴できます。事前のお申し込みが必要なので、気になる方はイベントnoteから申し込みボタンをクリックしてくださいね。

下のような画面が出てくるので、枚数「1」を選び、「申し込む」ボタンを押すと、登録したメールアドレスに視聴方法が届きますよ。(希望セッションを選択する方式です。チェック漏れにご注意ください)

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みんなで祭りを楽しみましょう〜。イエイ!
(この回、まじでたのしみ)

最後まで読んでくださってありがとうございます。あなたにいいことありますように。