変わらない今日の日に、おめでとうを。
こんばんは、ねこです。
あけましておめでとうございます。
2022年もまた、ここでたくさんのエッセイを書いていきます。どうぞよろしくお願いします。
年末年始、みなさんはいかがお過ごしだったでしょうか。お仕事で忙しかった人も、お休みでおうちでゴロゴロした人も、お休みでもお休みじゃないような日々の人もきっと。あたらしい一年のはじまりが、よいものであったことを願っています。
この前、関東でも雪が降りました。少し前に初雪を見ましたが、ちいさな雪だるまの写真がたくさん流れてくるくらい、辺りが白く染まったそうです。みなさんの街はいかがでしたか。まだすこし寒い日が続きそうですから、暖かくして過ごしてくださいね。
年が明けると、テレビ画面は初詣に行く人たちで溢れ、声援を受けながら箱根の町を走る人、今年の抱負を話す有名人とか、いちばん初めに福袋を買った人。そんなお正月らしさでいっぱいになります。
わたしは自分もそうでなければいけないと言うような、そんな忙しなさがすこし苦手で、お正月も昼過ぎに起きてトーストを食べてしまいたいし、一人で窓を開けながらぼーっとしていたい。テレビを見ながら食卓を囲み、お寿司やおせちが並ぶ中、そんな風に毎年思ってしまいます。
お正月って、同じ位置からこの一年をどれだけ頑張れるかを競うみたいに、みんな足踏みしながらはじまりの号令を待つみたいに、一列に並んでいるような気持ちになります。
わたしはいちばんに走っていく人を見ながら、すごいなぁなんて言いながら、いつもの歩くはやさで、わたしの道をてくてくと歩いて行きたい。
きっと一年のはじめだって、そのくらいの気持ちでいいです。
変わらなきゃと恐れてしまうくらいなら、変わらない日々を続けていくことを、大切な変わらない日々を愛していくことを、区切ることなく延長線上の未来に。
この一年も共に生きていきましょう。きっと辛いことだって、大変なことだってある日々だけれど、目に映らないほどちいさな、ちいさな優しさや美しさを見つけながら。たまに誰かにそれを手渡しながら。
抱負なんてきっと、このしんどいばっかりの世界を生きていくこと、一年のおわりに今年もなんとか生きてきたよと言うこと、そんな当たり前のことでいいんです。
必死に逃げた人だって偉いから、生きていることが必ずしも偉いわけじゃないけれど、生きていて偉いよと、生きているだけで偉いんだよなんて言って、なんとか誤魔化しながらいきましょう。この先も。
待つことは未来になります。例えば、好きな本が発売されるとか、この日はおいしいものを食べに行くんだとか、楽しみにしている映画がもうすぐ公開だとか、そんな小さな未来を渡り歩いて、ここよりずっとずっと先の未来へ。
この年も、あなたのペースで、わたしのペースで。
たまにどこかで並ぶことがあったら、原っぱにシートでも広げて、いっしょにピクニックでもしましょう。あったかいお茶を淹れて、あそこのおいしいお菓子屋さんのクッキーを買っていきます、いいアイデアでしょう。
そんな未来を、わたしは待っています。
では、またこの場所で。もしくはその原っぱで。
きっと会いましょう。
最後に「一月一日」という詩を載せて終わります。
変わらない今日の日に、おめでとうを。
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