猫野みずき

勉強好きで本好きな物書き。医学部志望→法学部→文学部→大学院博士課程卒業→在野研究者。…

猫野みずき

勉強好きで本好きな物書き。医学部志望→法学部→文学部→大学院博士課程卒業→在野研究者。スキ:ねこ、映画、美術館、バレエ、オペラ、男声合唱、ゲーム、イラスト、写真、カフェ。漢詩と史記が大好きです。

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映画評 「初恋の来た道」

映画 「初恋のきた道」 コラム 「初恋のきた道」 (「我的父親母親」) 2000年 (中国)                           監督 チャン・イーモウ  主演 チャオ・ディ(若き日の母): チャン・ツィイー    ルオ・ユーシェン(私): スン・ホンレイ    ルオ・チャンユー(若き日の父): チョン・ハオ  映画コラムですが、今回は中国映画「初恋のきた道」を取り上げます。実は、私は中国映画が大好き。カンフーものや歴史ものではなく、人間ドラマを淡々と描く

    • 映画評「ひまわり」

      映画 「ひまわり」 I Girasoli 1970年 (イタリア=フランス) 監督: ヴィットリオ・デ・シーカ  主演: ソフィア・ローレン     マルチェロ・マストロヤンニ     リュドミラ・サヴェリーエワ     私の最も好きな映画は「ひまわり」。たぶん8回は観ています。DVDを持っているのはもちろん、BSでやるといえば観て、CSでやると言えばテレビの前にかじりついて、観る機会があれば観てきました。サントラも持っています。  いわゆる「戦争もの」ですが、とても切な

      • 月を孕む女

        (1)赤い月が流れる夜  赤い月が流れる水曜日であった。わびしいワンルームのアパートに備え付けられた、小さな窓の外には、真っ赤な呪わしげな月が、曇った空からその顔をのぞかせていた。  そして、この女――ウェズも、月を孕(はら)んでいた。  正確には、孕んだ月が、真っ赤な鮮血で流れていったのだ。ウェズは、女子寮では月の周期に合わせて月のものが来る、という話を小耳にはさんでから、ずっと自分も子宮の中に小さな月を育てているように感じてきた。  だが、その彼女の嬰児(みどりご)のよ

        • 彼女はなぜ勉強するのか

           ずっと本が好きで、同時に勉強も好きだった。わからないことがわかるようになる、その瞬間がたまらなく好きで、高校も数学の点数が悪いのに理系を選んだ。数学は苦手だけど、その論理性を愛した。数学がたくさん勉強したい。微積分をもっとやりたい。だから理系に行った。  英語は得意だけどずっと嫌いだった。今でもあまり好きではない。英検を受ける友達を眺めて、試験のために勉強するなんて不純だと思っていた。だから英検は受けなかった。  ただ好きだから、ひたすら勉強した。理科も好きで、特に化学の授

        映画評 「初恋の来た道」

          自己紹介

          こんにちは。猫野みずきと申します。東京の某大学大学院を卒業しました。専攻は西洋文学。でも、漢詩や中国語が好きです。 書きためていた小説の中から、お気に入りを選び出して掲載します。連載もありますが、お気軽にごらんください。 カクヨム https://kakuyomu.jp/users/nekono-mizuki 創作ノート「此君庵」https://shikunan.com/mizuki/ それでは、ごゆっくり。 猫野 みずき 拝