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【エッセイ】虹色のカバン

…はい。
 
私の地元、本日大多数の学校が卒業式でした。

こんな晴れの日に雨とは、野暮だね令和ちゃんよぉ〜

卒業と言って真っ先に思い浮かべるのは、中学のカバンに寄せ書き大会でした。

うちの中学は、白い帆布風の布に、ビニールで防水加工された肩掛けカバンなんですが、どういう訳か、卒業式当日に、卒業生はカラーマーカー持って、友達は勿論、絡んだことも無いような同級生、更には後輩に、カバンに寄せ書きを書いてもらうんです。

一体いつから始まった儀式なのかは分かりませんし、今はカバンも変わったので引き継がれてるか分からない伝統ですが、お陰で、部活仲間はいたけど、クラスではぼっちだった私も、クラスメイト達から沢山の言葉を贈り贈られました。

そうしてカラフルな言葉に装飾されたカバンを背負って学校を後にする。 

それが、私の中学の卒業式でした。

30うん年経ちますが、未だに実家の押し入れで眠っている、真っ暗闇な私の学生時代の、ただ一筋の、嬉しい思い出の詰まった、虹色のカバンです。


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