「友情・努力・勝利」とNIZI PROJECT

ちょっと周りよりずれて流行りのものにハマる私。15年ぐらい遅れてV6とKinKi Kidsにはまったり、高校の頃はみんなTWICEが大好きだったのに全く聞かず、大学4年生にしてどハマりしたり。今はちょっとだけ遅れてNIZI PROJECTにハマってます。ファイナルステージの2週間前から見始めるスタイル。

TWICEの妹分のような、世界的に売れるグループを作ろうと、JYPエンターテイメント(韓国の大手芸能事務所)とソニーミュージックが手を取って、オーディションを開催。地域オーディション、東京合宿、韓国での長期研修を経て、何千人の中からデビューする人を決める、という趣旨の番組。

寝る間も惜しんでみてしまうこのどハマり。沼だった。なんでこんなにハマってしまうのか。きっと、少年ジャンプの三大原則「友情・努力・勝利」をバッチリ抑えているからでしょう。

J. Y. Park大先生(韓国のジャニーさんみたいな人)が、アイドルをみる時に、テクニック・スキルよりも人柄を重視する、みたいな噂は知っていました。でも、予想以上に、エモエモのエモな青春が詰まっている。

少女たちは中学生〜高校生ぐらい。なのに、ほんっっっとうにしっかりしている。私なんか企業の最終面接でもこんなにハキハキ喋れてない。大学受験の面接なんかもっとへにょへにょだったと思う。

もともとJYP練習生(ジャニーズJr.みたいな存在)だった数人は、ありえないぐらいに歌もダンスもうまくて韓国語もペラペラで、それ以外のメンバーを支える姿もエモい。それ以外の子達の成長も目覚ましい。

何よりも、JYP大先生のフィードバックの着眼点。それこそが、「友情・努力・勝利」の全てをクリアさせる。

彼は決して、技術だけで人を評価しない。スタートラインがみんなバラバラだからこそ、個人が前回のパフォーマンスよりもどれだけ成長したかに重きを置く。そして、いかにパフォーマンスが自然で、自分らしいものにできているか、そこにこそアイドルの本質はあるらしい。

彼の評価の基準は、歌とダンスの他に、スター性と人間性である。彼に気付かされたことの一つは、アイドルの可愛さって、表情の豊かさで決まるのだな、ということ。そして、人間としてしっかりした存在であること、これが何よりも重要であるということ。そんなこと、教えてくれる人、いなかったなあ。

私は、少年ジャンプやアクション映画はあまり得意ではない。だって、世の中は友情と努力が勝利につながるような甘い世界ではないじゃないか。友情は裏切りを伴うし、いくら努力を重ねても、スタートラインの違いは埋めようがないことの方が多いだろう。おとぎ話の世界でのそんな虚像を見せられても、と辟易してしまう。

でも、というか、だからこそ、私たちは、努力が報われ、損得なしで友情を育んで、勝利につながる世界が、見たいんだ。NIZI PROJECTは、そんな世界線を、現実とフィクションの間である、アイドルを通じて作り出している。J. Y. Park大先生は、やはり大先生なのだ。


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?