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2022/11/30 FED DATA

現在の状況把握のためFEDのデータを色々と確認しました。
特に皆さんが普段接しないであろうデータを下記に抽出してます。

①売上成長率 前年同月比
②住宅価格 前年同月比
②住宅在庫 前年同月比
③求人 農業部門除く 前年同月比
③人材採用 農業部門除く 前年同月比
③自主離職 農業部門除く 前年同月比
④M2 マネーストック貨幣流通速度
④M2 マネーストック貨幣流通速度 前年同月比
⑤ミシガン大学消費者信頼感指数

状況としては一部すでにリセッション入りを暗示しているものもあります。

すでに一般的なインフレ、コアインフレ、消費動向などは皆さんもご存知だと思います。インフレ「率」は少し横ばいになりつつもまだインフレ状況は変わらず、それでも預金取り崩し、カード利用などによって補われて消費自体それほど下がっていません。また労働環境も失業率が大きく上がっておらず強いままです。一方で企業の決算は少し陰りが見えているもののおそらく、「悪化」はQ4以降となりそうです。

このような中で、データを提示したのは下記の内容です。

①全産業の売り上げ成長率
前年同期比でマイナスになってきました。幅として大きくないですが、このトレンドは続くと見込んでいます。理由は下記以降で説明します。

②住宅市場
住宅市場は価格の鈍化と住宅在庫の大量増加が発生しています。ここで問題なのはFEDの住宅データは非常に遅効性があるという点です。
下記のデータは住宅価格と住宅ローンを並べた物ですが、住宅ローン金利が6ヶ月の先行指数として機能しているのがわかります。つまり住宅価格はさらに下がる可能性が高いです。

赤:住宅価格 前年同月比
緑:モーゲージ担保証券30年金利

③雇用情勢
雇用は求人はコロナ禍以降、再加速を始め、現在は急減速です。一方採用はコロナ禍以降の急増から急減しています。そして自主離職者はコロナ禍以降で良い給与の仕事をもとめて転職が加速していましたが現在は急減しています。
つまり今の状況は安定を求めていると言えます。

④M2マネーストック流通速度
貨幣の流通速度は速いほど回転率が高く景気が良い、物価が上がりやすいと言われています。またGDPとも深く関係しますし、市場に送り込んでいるマネーのボリュームも大きく影響します。
ここで見てほしいのは2020年まで流通速度が急減した後、現在上昇を始めている点です。QTによって市場の通貨総量は減りましたが、回転数が上がっており、消費に歯止めがかかっていないことを表しています。
不景気には大きく2種類あり、ITバブルのような民間から発生する不況と、政府と中央銀行主導による利上げ不況です。
後者の場合、流通速度が上がる傾向があります。

⑤ ミシガン大学消費者信頼感指数
これは消費者のセンチメントに当たりますが、過去30年で一番低いレベルにあり消費に今後翳りが見えてくることが伺えます。

総括

リセッションは目の前、もしくはすでに片足をつっこんでいると思っています。

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