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「マイナンバー」は正式名称は「個人番号」

個人番号制度を期に既存行政の改革を行うことが急務。10年後20年後への投資

マイナンバーのトラブルについて報道された際に、関係各所が問い合わせ先にうちじゃないとなすりつけあっていたように、各省独自の行政の仕組みが複雑なわりに連携していないのが、国民からも明らかになった良い例だと思う。

個人番号制度は、世帯単位ではなく個人に焦点が当てられている点において、日本には戸籍制度をベースに、成人した家族がそれぞれ働く時代にあっているように考えます。むしろ世帯単位で税、健康保険などを決めるのは、扶養する家族という単位で十分と考えます。
以前は共働き、早期退職後扶養になっていたが、年金受給者になり、国民健康保険に切り替える際に、夫は退職前の事業者の任意継続保険を使用しているのに、口座引き落としは世帯主(家族)単位のみなのか?
そういう決まりになってるからなのだが、それ一択はないでしょう!と個人の収入単位で健康保険も徴収する選択肢も儲けられないのか。世帯単位で収入が多い少ないで計算されるのは、共働きして沢山納めてきたて女性は感じると思う。
国民の生活、社会環境はもう随分と変化している。

システムというのは誰が使うのか、操作画面は誰もが理解できる具体的な表現で

先の話はそんな小さいことと思うかもしれないが、こうした小さいところに関わる人たちの経験値や意識が現れるのです。
システム構築は、もちろんプログラミングができないと作れないけれども、その際に考慮しなければいけないのは、
1)使用する人はどのような人なのか
  PCを使い慣れていてPC用語に慣れている人なのかどうか
  どのような操作状況を想定できるのか
2)ICチップの読み取りでなく手入力して連携しないといけないのか
  ここはヒューマンエラーが発生する可能性が一番大きい
3)政府、国として各省庁が国民にどのようなサービスを提供するかという目的
  行き当たりばったりの政策でなく、具体的な中長期の計画の提示と
  既存システムの改定
4)3)を発注者側である省庁担当者が1)2)を調査した上で、受注者側に
  正確な提示をする
この4点は最低限必要ではあるが、忘れがちなのが1)と2)は、システム構築者が忘れてしまい落とし穴なのです。
例えば、問題発生の原因として、別の人を新規に登録する際には一度そのサイトをログアクトせずに登録した事によるケースが多かった。実際に住民と接し、入力を手伝うのは老若男女であって、「ログアウト」の意味を正確に理解している人がどのぐらいの割合いるだろうか?
もっとわかりやすい日本語で
「現在入力している人の登録を終了する」
「現在入力している人の内容を変更する」
「新しい人の登録をする」
といったような具体的な記述をすることで、人為的なミスは軽減される。

自分が使う言葉を他の人も正しく理解できるわけではない

冗談だろうと言われそうな笑い話がある。会社で一人1台PCが支給され始めた頃、全く使い方が分からない人は社内のサポートデスクにが電話をする。サポートデスクが「まず立ち上げてください」というと本人が「立ち上がりました」と立って返事をした。PC操作の立ち上がると日常における立ち上がるは異なる。「ボタンを押して電源を入れてください」ならその間違いはない。

私は、現在みんなが当たり前のように使用しているウェブサイト(ホームページはトップページのこと)を約30年前のインターネット利用の聡明期から10年担当していたことがある。発信者側のサイトを使う人はどのような人たちか、我々はどのような目的で発信するのかを考えた上で、画面上でもわかりやすく記述し色や配置や心理的な導線をも考慮してデザインする。なるべくシステムもシンプルにして複雑にしないことを心がけてきた。

IT関連従事者でもPCやスマートフォンの画面理解が正しくできるわけでは無い

普段PCを使用しているからよく知っていると思うのは間違いで、私はPCを実際に使う側歴が長いだけでなく、発信側でもあったので、どこがメニューで、このボタンの役割を担うかなどをソフトを使用する際も感覚的に学んできました。そのため異なるソフトやオペレーションシステム(Windows/Mac OS/Linux、iOS/Androidなど)でも、さほど迷うことはないし、アイコンなどの意味するところはわかる。

しかし、SEの仕事をしているパートナーでさえ、PCやスマートフォンの使い手として迷ってわからない人いる。私が教えることになる。ましてPCでWord/Excel/メールなど決まった作業に携わる人にとっては、PC用語に長けているとは思えない。具体的な平易な日本語(外国語の場合も)で表記するすることが好ましい。
往々にして、行政の文章は長くて分かりにくい。簡単な短い文章で書かれてなくて行政特有の言葉が多く、具体的でない。国民に伝わらない言葉は政府行政の自己満足と責任逃れだと思う。民間はそれでは成り立たないから努力するが、公僕たるもの本来の仕事の目的をお忘れか?

行きあたらいばったりで導入された行政制度は、年々複雑化でわかりにくい

当時もよくあったのが、ものが出来上がってみて、この仕様はこういう場合もあるから変更をと、後出しじゃんけんのようなことを言う想像力の欠如の人たちが多い。省庁の方々も使用する現場を知らずにシステム構築する側に発注して、問題が起こってから仕様を変更しろという状況なのではないだろうか?

2)のケースは、ニュースでもご覧になってると思いますが、健康保険証の登録は、スマートフォンのアプリを使って連携をしようとしても、保険組合の人が入力をするので、ここは間違い(ヒューマンエラー)がを無くすことはできない。この登録、失効などの切り替えも数日で変更できるようになると、保険証の替えに1ヶ月も通常でかかっているという国民にとっての不利益もなくなる。何のための皆保険か?

また、公金支給の口座登録に口座はふりがな、個人カードは漢字なので、間違いが発してしたと言われている。個人番号カード(顔付)を申請する際に、ふりがなも記入欄を設けてなかったのは、導入当時は公金振り込み口座まで紐付けすることは、全く想定されてないということだ。縦割り行政、関係者の想像力不足ということだ。
今や感じとふりがなはセットで、情報としてそれが入力されていないことが問題だ。もし住民票にふりがな表記を取り入れてないのであれば、個人番号導入の際、あるいはカード作成の際に導入していれば、口座登録の際の問題も多少なりとも回避できたかもしれない。ただでさえキラキラネームが増えて、読めない名前が増えているため様々なサービスと紐付けするためには必要不可欠だったと思う。
そして政府は、各省庁の個人番号を使用してどのようなサービスを長期計画として考えているかを、国民を含めた国内に提示し、あらかじめ必要な情報を個人番号に登録する必要があったのではないか。

いずれにしても、システムの変更をかける際に上記の点も考慮しつつ改修をしてほしいと考えます。行政の正確で効率的な改革は、未来の人手不足や手続き終了の長期化や費用の軽減につながり、少子化対策など国益につながる予算として使えることになるので、ぜひ検討してほしい。


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