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2019.3.21 thu 春分の日の学び

前日何者かがうっかり水槽のポンプの電源を切ったため、半年飼っていた金魚が全滅した。

運良く休日だったのですぐに水槽を外に運び出して洗い、末っ子が庭に墓を作って金魚たちを弔った。

去年の東京湾大感謝祭の釣り具屋のブースで末っ子が釣ってきたこの金魚たちは、釣り針で釣られたことによりみんな口をケガしているかと思いきや、よくあるお祭りの金魚すくいの金魚よりも随分と健康で元気だった。

長女はスイッチを切ったのは自分かもしれないと思い当たったらしく泣いて金魚に詫びた。

私は、犯人お前かい!と思ったものの、さすがに死んだ金魚に土下座して詫びている娘が不憫になって、これが犬猫や人間でなくてよかったじゃないかと慰めた。
子供の時に失敗をして学んでこそ、大きくなったときにもっと大きな失敗をしないように気をつけることができるようになるのだ。金魚はおぬしの学びのために命を投げ打ってくれたのだ、天国の金魚たちにありがとうと感謝しようと言ってたしなめた。

が、半年間ほったらかしていた水槽はおそろしく臭くて汚くて、しかも猛烈に重くて、その処理に母はかなりの体力的ダメージを受けた。

次女が釣ってきて長女が全滅させた金魚の水槽をなんで私が洗わないといかんのじゃと若干怒りがわいたけれども、そこは娘たちの学びのためだとおのれを納得させ、苦しみに耐えた。

時は春分。
この先夜よりも昼が長くなる。

これが平日であったならすぐには水槽を洗うことも金魚を弔うこともできず、部屋中に悪臭が充満して、我々はさらなる苦しみに見舞われたことだろう。

きっと森羅万象すべてが、ちょうどよいバランスで、我々に学びを与えながら育んでくれているのだ。
なんてことを無理矢理に考えた、1年で最も昼夜のバランスのとれた1日であった。

#日記 #エッセイ #育児

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