格闘家たち~ブラジリアン柔術から得たもの~

ブラジリアン柔術をはじめて6年になる。
はじめた理由はブラジリアン柔術がITエンジニアの間で流行ってるというWebの記事を読んだことからはじまる。
アラサーになったあたりで健康が気になり出してスポーツを始めようと思っていたのだが、ただ機械の上で走ったり筋トレして逞しくなった自慢をすることが虚しいようにしか思えなかった。
身体に苦痛を与えて得られる充足感が息切れしないとかボディラインだけというのは俺には耐えられそうになかった。
そこで格闘技だ。
勝ち負けがある。
体力だけでなく技能と知恵と決断力が身に付く。
寝技への引き込み合いなんて実践的ではないと言われるが、まあたしかにそうかもしれない。
コンクリートや石ころが転がっている川原でのガードポジションなんて不利なだけでありえない。
それでも最終的には関節技や絞め技のサブミッションを対戦相手にかけることになるし、それを防がなければならない。
限定的ではあるだろうが、護身にもなるだろう。
格闘技をする以上、練習するには相手が必要だ。
相手が必要、つまり自分も必要とされるのだ。
上手い下手関わらず、今までの経歴抜きでやる気だけあればいい。
ひとつのスポーツだけを導線にして、必要とされて必要とする純粋な人間関係は心地いい。
(基本的に参加費を払って出場するアマチュアだけれども)試合になんか出たりするとそのありがたみがわかる。
応援したりされたりするのは楽しいし、自分でなくとも練習仲間が勝てば嬉しいし負ければ悔しい。
俺にはそれだけでもやる価値はあったのだ。
格闘技をはじめるのは勇気がいるが、それにみあったものを俺は授かっている。
月謝もなかなかのものだけれど(笑)

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?