猫おじさんの青い屋根と漆喰の家
小さな家がありました。
小さいけど瀟洒な、というのが正しい。
季節になると蓮で埋め尽くされる池のほとりに、その家は建っていました。
白い漆喰の壁に屋根は深く青く、
玄関までのアプローチにはささやかな庭があり、
ニワトリが1、2羽放し飼いにされている。
壁には絵などが飾ってあるのが外からも見え、
部屋は2つくらいあったでしょう。
家人の趣味なのか廃材を用いたアート作品が並べられ、表札も手作りの微笑ましいものでした。
奥さまは髪を高い位置にキュッとひとつに束ね、よく庭先をホウキ