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【京都芸術大学イラストレーションコース(通信)学習記録】1年次配当科目

2021年4月、京都芸術大学のイラストレーションコース(通信)に開講1期生として3年次編入し、3年間の学習の末、無事卒業を迎えられたので学習記録として課題で描いたイラストとその評価を記載していきたいと思います。

添削内容は著作権の関係で載せられませんが、評価点数や添削を参考に修正したイラスト(ごく一部ですが)などは公開するので、これから課題に取り組まれる方や入学検討する方の参考になれば嬉しいです!
※単位修得時の課題内容なので、現在は課題変更されている可能性があります。

・1年次配当科目
・2年次配当科目
・3年次配当科目
・学部共通科目&スクーリング
・4年次配当科目(卒業制作&ポートフォリオ)

の5つの記事に分けて書いていきます。
最初に言っておきますが、めちゃめちゃ長いです。全部読むと疲れるので必要な部分だけ流し見していってください。



そもそもの入学経緯

絵を描くのは昔から好きで、学生時代は授業中ずっとノートや机に落書きをしていました(不真面目)

社会人になってからは液タブを購入したものの、今までやってこなかった色塗りに挫折し、Twitterで見かける神絵師のイラストと比較して「全然違う…」と萎えながら絵を描く生活を送っていました。

そんな中、Twitterで完全オンラインのイラストレーションコース開設!という広告を見かけます。

米山舞さんの美麗なメインビジュアルとともに吉田誠治さんやNaBaBaさん、タカヤマトシアキさんに山村れぇさんなど今までTwitterで見ていた超豪華講師陣が並んでおり、「この人たちの授業が受けれるの!?」と衝撃を受けた記憶があります。

しかも4年生大学の卒業資格取得可能…高専卒で若干の大卒コンプレックスを抱いていた私には非常に魅力的で、夫が肯定的だったこともありすぐに入学を決意しました。


目標

当時の私のイラストレーションコースでの学習目標は以下4つです。

・なんとなくじゃなく意図を持って色を塗れるようになる
・パースを理解し背景を描けるようになる
・有償で依頼を受けられるようになる
・大卒資格の取得

入学経緯でも記載しましたが色塗りが下手すぎることと、これまで背景は単色ベタ塗りで誤魔化してきたのでまともな背景が描けないことを改善したく、これらの目標を設定しました。
そしてあわよくば有償依頼を受けられるくらい上手くなりたい…!と考えていました。

はたして目標は達成できるのか…!?


【参考】単位修得の順番

今回まとめるにあたり、見返しやすいよう単位修得順でなく年次配当科目ごとに記事を作成しています。
実際には以下の表の順で単位を修得しました。
※単位を取る時期が偏っているのであまり参考にならないかもしれません…。

単位修得時期


1年次配当科目

・(TW)美術解剖学

美術的な観点から人体骨格や筋肉について学ぶ講義。絵上手人はみんな美術解剖学勉強してる……ということで学びたかった授業です。授業動画がとんでもなく長くて最初面食らいましたが内容の密度が濃く、とてもためになる授業でした。
課題は全身骨格図の作成です。

【いきなりお詫び】
課題データを入れていたHDDが壊れるという事故があり…サルベージできたデータもあるのですが美術解剖学は元データが消失してしまいました……。
その結果お見せできるのが膝下のみとなります。膝から上は想像してください。。

美術解剖学(膝下抜粋) 評価:S91

課題は模写だったのですが、小田隆さんの『うつくしい美術解剖図』を参考に影を細かく描きいれたところ探求心を評価していただけました!嬉しい!


・(TW)レイアウト・構図

レイアウト・構図の種類や使い方を学べる授業。構図が与える印象や絵を魅せるための技がつまっていて本当に勉強になりました。
課題は参照画像のレイアウト・構図を分析し、その分析をもとにオリジナルイラストを描く内容でした。

レイアウト・構図 ぼかしすぎてて載せる意味があるかわからない分析シート
レイアウト・構図 評価:B71

手前のパースがおかしい………構図の分析が無理矢理……視線誘導できてない……など今見たらいろいろ考えてしまいますが、模写でなく1からまともに背景を考え描いたのはほとんど初めてだったので、ちゃんと描こうという意志が見えるところはえらいと当時の自分を褒めてあげたいです。


・(TW)メインビジュアル

米山舞先生の超絶作画が見られる授業(メインビジュアルの考え方やアプローチ方法が学べます)。作画動画が凄すぎてワ、ワァ……!とちいかわになってしまいます。米山先生の授業もっとあればいいのに…!(ただのファン)
課題は京都芸術大学のメインビジュアルの制作です。

メインビジュアル ラフ提案
メインビジュアル 評価:B79

添削では肯定的に捉えてくれていましたが、今見るとダイビング要素が強すぎてイラストコースとは……となります。。せめてウェットスーツでなく絵描きっぽい恰好にしてあげたほうがよかったかも?
いちおう未知への探求をテーマに魚を色相環に見立て、新しい場所への案内人として浦島太郎の亀を連想し配置したのですがきっと伝わらない…あとラフはもっとしっかり描いたほうがいいです(戒め)

ただ、この課題は添削内容が素晴らしく、本当に感動したので添削を参考にイラストを修正しました。(添削内容の公表はNGですが内容をもとに修正したイラストの公開はOKとのことなので掲載します。)

before                       after

修正点について詳細なコメントは控えますが、、凄くないですか!?!!!
この添削をみたときに京都芸術大学に入ってよかった…と思いました(笑)


・(TW)キャリア論

この授業ではいろいろな先生のキャリアについて知ることができます。先生たちの考え方やこれまでの道筋が見られて、個人的に好きな授業でした。
課題は先生を1人選択し、その作風を模倣したオリジナルイラストを描くというものでした。

キャリア論 評価:A85

米山先生を選択し、silk mothなどの柔らかい印象の作品を参考に描きました。が、なんだか全然似ないし恥ずかしくて今までどこにも上げていなかったイラストです。。今見ると右肩も羽根もなんか変………。でも好きなイラストレーターさんの作風を真似て練習してみるというのはとても勉強になりました。


・(WS)デジタル演習A1

乃樹坂くしお先生がCLIP STUDIO PAINTの使い方を優しく教えてくれる科目。基礎的な内容ですが全く知らなかった機能もあり勉強になりました。
課題は任意の写真をもとに、トレースで線画を描き、学んだ技術を活かして色を塗るという内容でした。

デジタル演習A1 評価:S91

最初に取り組んだWS科目ということもあり気合いが入っていたので評価が良くてめちゃめちゃ嬉しかったことを覚えています。
今見ると線画に対しての色塗りが模写すぎて違和感があるので、もっとイラストっぽい質感で塗ればよかったな…と思います。


・(WS)クロッキー1(ヌード)

ジェスチャードローイングの基礎を学ぶ科目。砂糖ふくろう先生の講義はとても面白く、ジェスチャードローイングを行うことによるメリットも理解できたのですが私には継続できませんでした………。
課題では指定された動画をジェスチャードローイングしました。

クロッキー1(抜粋) 評価:B78

課題期間中はなんとかジェスチャードローイングを続けていましたが、積み重ねが浅いので線が硬く動きが弱いですね。クロッキーなどの基礎をちゃんとやっているんだなと感じる人の線が美しくて好きなので、私もできるようになりたいのですが…また挑戦してみようかな……。


・(WS)色彩基礎

しまざきジョゼ先生の美しいイラストとともに色彩理論を学べる講義。色彩初心者にもわかりやすく基礎を教えてくれます。この講義でとったノートはこれからもずっと使うと思います。とても良い授業でした。
課題は好きなイラストの配色について分析し、その分析をもとにオリジナルのイラストを描くという内容でした。

色彩基礎 ぼかしすぎてて載せる意味があるかわからない分析シート
色彩基礎 評価:A85

この課題は正直1年次にはキツすぎんか…という気持ちと色彩はしっかり学びたかったのとで授業自体は1年目の春に聴講しましたが、課題は2年目の秋に取り組みました。課題は難しかったですが制作したイラストは今でも気に入っています。

ちなみにこの課題は稲葉隆さんの『配色のヒミツ』という本がすごく参考になりました。興味があればぜひ見てみてください。


・(WS)デジタル演習B1

イラレ職人コロ先生がAdobe illustratorの使い方を教えてくれます。イラレを触るのが初めてだったので、動画を止めて実践して分からなくなってまた戻って…を繰り返し、他ソフトとの操作感の違いにキレながら作業していましたが、コロ先生のおかげで今ではイラレくん超有能で大好きです。
課題は名刺を作成するという内容でした。

デジタル演習B1 評価:A86

今後活動していく上で名刺の作成スキルはあって間違いないですし、イラレが使えると仕事の幅が広がるのでとても有意義な授業だったと思います。課題として提出するために、強制的にイラレと向き合うことで折れずに操作を覚えることができました。自主勉強だったら挫折していたと思います。


・(WS)人物キャラクター基礎1

うえだヒロマサ先生のわかりやすい人間の描き方講座です。同じキャラでも角度が変わると誰これ…?となりがちだったので、理論的な描き方を学べてよかったです。練習の過程で、自分は正面顔に対して横顔で鼻位置を高く描きがちということを認識することができました。
課題は様々な角度の人物イラストです。

人物キャラクター基礎1
人物キャラクター基礎1 評価:S91

漫画を描いている方ならサラサラ~っと描けるんだろうな…と思いながら、手が遅い自分はめちゃめちゃ時間をかけて制作しました。斜め、横はなんとなく描けるようになってきましたが、アオリ・俯瞰は未だに苦手です。。1枚絵でも避けがちな構図なので練習しなければ…。


・(WS)イラスト実習1

イラストの基礎トレーニング方法や描き方などを学べる授業です。勉強になる内容で講義内容自体は面白いのですが、課題は4人の食事風景…急になぜ!?ハードル高!!っとみんな思ったはず(きっと)

イラスト実習1 評価:A89

ハードルが高かったのでこの課題も後回しにして、2年目の冬に単位修得しました。2年次のデジタル演習A2でクリスタ3D機能の使用方法を学んだ後に描いたので、3Dで簡単な位置確認をしながら制作を進めたおかげで背景の違和感が減ってきているように思います。まだまだディティールの描写などは甘いですがちょっとだけ自分の成長を感じました…!


1年次配当科目まとめ

1年次は基礎的な内容が多く(といっても難しい課題もありましたが)、授業内容一つ一つをしっかり理解して練習を続ければ確実に力がつくカリキュラムになっていると感じました。私は継続力が弱く練習サボりがちなのですごい画力アップ!!とはなりませんでしたが……。

今回まとめていて自分の振り返りにもなりとても楽しかったです!
引き続き2年次配当科目についても良かったら見てみてください。

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