打ち切りになったドラマ「HEROES」をみてみた【ネタバレあり】

久しぶりの投稿になってしまった。

というのも、空き時間にNetflixでアメリカのドラマ「HEROES」をみることに専念してしまっていたのだ。

HEROESは2006年から始まったドラマだ。当時は、民放の深夜に放送していて、面白いと思ったものの録画を忘れたりして、シーズン1の最初の方しかみれていなかった。

日本人キャストがでていたり、そこそこ話題になっていたが、みるとシーズン4までしかない。あれれと思って調べると、どうやら打ち切りになってしまったようだ。

それならば、どう落ちていくのか見ていこうじゃないかと見始めた。ようやく見終わったので、せっかくなので、感想と突っ込みをしたい。

なお、2015年にHEROES Rebornとして1シーズンだけの続編が出ているのだが、泣かず飛ばずで1シーズンで終わってしまったらしいのと、正直、他のドラマや映画が観たかったので、こちらは観ていない。


ドラマを見切った感想は、「全体として、そこそこには面白い」。観る人がいたら、止めたりするようなレベルではない。

話題になったシーズン1は、文句なしに面白かった。各地の能力者たちの話がオムニパス的にすすみながら、交錯していき、能力者を追う組織と、能力者を襲うサイラーという二つの追手。そして、NYの破壊を食い止めるというミッション。

様々なことが重なりあい、且つ能力と葛藤しているキャラクターも魅力的である。

強いて言うなら、日本の描写が突っ込みどころが多すぎるし、アンドウくんのカタコトの日本語が無理がある。が、まあここはアメリカ人の思う日本というファンタジーとして我慢する。

この日本の描写が我慢できなくなったのは、シーズン2だ。過去の日本に飛ばされてしまったヒロ。

もう、何をどう突っ込めば良いか分からなかった....ドラマとはいえ、めちゃくちゃすぎる時代考証。衣装やら戦場やら、もうファンタジーとして流せる域を超えてしまった。そして、ケンセイ・タケゾウのカタコトすぎる日本語.....何度、日本のシーンを飛ばそうと思ったか....しかも、この日本ターンが長い長い.....

他のキャラはというと、主人公のピーターは記憶喪失だわ、良いように使われるわ...しかも、制限なしのコピー能力のせいでチートすぎる。

サイラー側は、マヤが面倒なキャラで「ええ加減にせい!」とイライラさせられる。そもそもちょっと根暗でオタクな青年だったサイラーが、セクシーキャラになってるのも受け付けない。

というより、サイラーにネイサンにモヒンダーと主要キャラがみんな顔が濃くて、なんかもう途中でお腹いっぱい、、、笑

と、突っ込みどころが多いうえに、ざっくりいえば「面倒」なキャラが続出。シーズン1のようなスピード感もいまいちなく、退屈ですらある。絶対シーズン2で、視聴者は離れたでしょ...

おそらく、それを取り戻そうとしたのがシーズン3。チートすぎてつまらなくなっていたピーターの能力が奪われ、制限つきコピー能力になる。

ですよね!もうピーターが最強すぎたもん!!!

ただ、今度はシーズン2でもだいぶ覚醒していたマットが無双し始める。なんで予知能力まで手に入れるのよ...このスタッフたち、マット好きすぎるでしょう...謎に見せ場が多すぎるよ....

シーズン2からの巻き返しを狙っているせいか、3はそこそこ面白いのだが、話の矛盾が多いのもこのシーズンの特徴だ。問題は時間制御の能力だ。ヒロとピーターがどっちも過去に行ったり、未来に行ったりするものだから、「あれ、これさっき過去で変わったから、もう良いんじゃないの?」みたいなことが起きる。他にも、遺伝子の突然変異で能力をもつという設定だったのに、ネイサンは後天的なものと発覚。あれ、チャンドラ博士はどうやってネイサンのことを知ったのよ...リストにあったから、モヒンダーがネイサンのところに行ったんじゃない...???

と、設定のアラが気になる。

あと、後半の展開がついていけなかった。

結局、なぜネイサンがあそこまで能力者を不当な扱いにしてまで能力者狩をしたのか、そして捕まえた彼らをどうするつもりだったのか、全く共感できないし、かなり唐突だった。ダンコの能力者嫌いも激しすぎるし、能力者の新たな危機を作ろうとしたんだろうけれど、ひたすらに「ネイサンどうしたの...?」としか思えない。

さらには、突如としてサイラーのロードムービーが始まる。これは本当に蛇足だった。

というより、サイラーというキャラクターが人気(だったそうな)だから残したけれど、扱いに困っちゃった感がすごい。素直にシーズン1で退場させれば良かったのに....

そんな扱いに困ったサイラーの方向性が決まったのがシーズン4だ。

身体をなくしたサイラーと、記憶によってつくられるネイサンの設定はなかなか面白かった。まあ、月並みだが自分を見つけた!みたいなところで、シーズンは終わったので、打ち切りといえど、サイラー的には気持ちの良い終わり方だろう。

シーズン4は、VSサミュエルの構造がメインになっているので、展開としては分かりやすいし、1つ1つの話はそこそこ面白い。でも、1のようなスピード感やハラハラ感がどうもない。アクションシーンやミステリー感が少ないからかなぁ...

あと、やはり設定の甘さで気になることが多い。

ヒロは3のあと能力が制限されてたはずなのに、使えるようになっていたのに、ピーターはそのままなのは何でなの、、とか。

そもそも、全体でいえば、マットの予知能力はどうなった?ケイトリンはどうなったんだとか、モリーは?マイカは?

と、結構中途半端に消えた設定やキャラがいっぱいいる。笑

想像なんですけれど、制作と予算が決まってから、話をつめていっているんですかね。シーズン2以降は、その場その場で凌いでいるように感じました。

と、抑えきれなかった突っ込みを発散させました!

日本人としては、シーズン2が本当に山場です。笑

マシオカさんも、突っ込んだりしたらしいですけど、諦めてファンタジーな日本に付き合うことにしたみたいですね。よく、あのカタコトの日本語のなかで演技できるなーと思います。笑

まあ、でも監督は日本好きなんでしょうね。随所に日本のお土産みたいのや、寿司屋なんかがでてくるし。中心人物に日本人をおいてるし、カタコトとはいえ、日本人のキャラは日本語という徹底ぶり。

突っ込みどころは多いけれど、海外からみた日本のイメージってこんなかなぁというのも知れたのは面白かった。

ちょっと話は変わるけれど、評判悪くて、前任者の案が良かったと話題になった東京オリンピックの開会式。

「オモテナシ」というのなら、振り切って海外の人が想像する日本の伝統のステレオタイプ(忍者、芸者、侍)みたいのを格好良く見せた方が、海外受けは良かったんじゃないかなぁとかも思いました。

日本選手団は、実は現代の忍者みたいな設定とか。

話が逸れたので、今日はここまで。


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