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【12/23】母親が危篤状態の話

12/23 18:51 僕に一つのメールが届いた。

C**** K****(プライバシー保護)
12月23日(月) 18:51 (1 日前)
私たちは彼女の状況を改善するために疼痛管理を試みています。 お母さんのがんはもっとひどいです。 あなたが来たいなら、航空券を送ることができます。

 差出人は僕の母親の旦那さん。元米軍のパイロットで、リタイア後はアメリカの*****(プライバシー保護)で暮らしている。

 何回も顔を合わせ、お酒も一緒に飲んだ。お互い言葉が不自由なので不細工な意思疎通だったけど、それでも彼は「この年になっていい息子ができた」と言ってくれたし僕もそれをうれしく思った。

 その彼からのメールが上のものだ。僕はすぐに返信をした。やり取りは見るに堪えないものなのでここでは割愛させていただくが、僕としては一刻も早く母のもとに向かいたかった。母は癌なのだ。

 やり取りをしながら航空券の手配、荷物の準備などを進めていく。どうやらアメリカへ入国するには「ESTA」という手続きを踏まなければいけなくて、僕はそれを知らなくて愕然とした。申請から許可まで72時間かかるという。僕は少しの間パニックにも似た症状で混乱した。でもやらなければならない。手続きを終えたのは21時頃だった。

 僕が「ESTA」の手続きを終えたくらいのタイミングで旦那さんから連絡がきた。母の姉(伯母)と、その子供(僕からすると従妹)にもこのことを伝えてほしいとのこと。すぐに了解し、そのことを伯母と従妹に伝えた。

 伯母は混乱していた。電話口でどうしようどうしようと慌てていた。すぐにでも駆け付けたいが肺気腫の為、飛行機には乗れないとのこと。従妹には3回ほど連絡をしたが連絡が取れなかった。LINEに要件を記載し、意味もなくタバコを吸い、部屋の中をひとしきり歩いてしばらくした後、僕は横になることにした。


 気づけば眠ってしまっていたようで、今日に至る。(12/24)ケータイには従妹から連絡があり、彼女は迅速で、既にパスポートの申請をはじめているらしい。


・パスポートの交付が通常だと年明け1/5ほどになるということ

・病状がわかる診断書等があれば緊急で発行することが可能だということ


 そういった内容が書いてあった(実際はもっとぐちゃぐちゃなのだが)。

 すぐに旦那さんに診断書をメールに添付してもらうよう頼んだ。9:30頃のこと。それから少しして連絡がきた。診断書をくれるように看護師に伝えたとのことで、その旨を従妹やパスポートの発行事務所に伝えた。今できることはこれで無くなった、と思う。

 今日の16時ごろ、外務法人安全課から連絡がきた。どうやら従妹が連絡したらしく、事情の分かる僕に説明してほしいとのことだった。僕はこれまでのことを話した。

・日本人であれば旦那さんから日本領事館へ事情を説明することでパスポートの発行を早められる。(アメリカ人になっていた場合は不可)

・本籍が日本に残っている場合、こちらからパスポートの発行を早める手続きが行える。その場合は治療を行った病院や医師の名前、電話番号などが必要とのこと。

 大きく分けてこの二つのようなことを言っていたと思う。そうして上記の事柄を記載し、旦那さんへメールを送信し、今に至る。

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