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はじめてのお茶会。意外と、な部分と、やっぱり、な部分と。

お茶会、ってめちゃくちゃハードル高くないですか?

綺麗な着物をお召しになった奥様方が「おほほほほ」と笑いながら、鋭い目つきで互いを上から下まで品定めし合う。そして、ちょっと作法を間違えようものなら、「そんなことも出来ないのにきちゃったの?おじょーちゃん」と言わんばかりのにっこりスマイルを向けられる…そんなイメージがありました。

大げさですか?いやいや、それぐらい怖いイメージありますって。

しかしそんな臆病者な私も、ついにお茶会に参加する日がきました。


どんな流れ?持ち物は?何着ればいいの?正座は耐えられるのか…
ググって、先輩に聞いて、先生に聞いて。それでも不安。。

しかし友人もいるし(全員お茶会初心者だけど)、なんとかなるだろうと、えいやで行ってきました。


意外と、怖くない。

というのが全体の感想。

洋服の人もいたし、待合室で足崩して座っている人もいたし、正座椅子持ち込んでる人もいたし。

私たちキョロキョロあわあわしていたけれど、厳しい目で見てくる人など誰もいなかった。みんなご友人とお誘いあわせのうえ来ているので、知り合い同士の挨拶こそあれ、周囲にそんなに興味なさそうだったなぁ。

お茶席に入ると、私の隣に座っていた人が作法とかあまり知らない人で。そうしたら、そのさらにお隣の人が丁寧にやり方を教えてあげていた。なんだ、ふつーにやさしい世界だ。


謎の譲り合いは、イメージ通り。。

今回のお茶席では、一部屋に25人くらい一度に入って、ずらーっとコの字に並んで座ったのですが、一人目のお客さんを「正客(しょうきゃく)」と呼びます。

正客は客人一同を代表して、道具のこととかあれやこれやを亭主とお話するので、その席で一番上(主要)な人が座る。

参加者が互いのことを知っていればきっとスムーズなのだけれど、今回のお茶会は誰でも参加OK(お茶を習っていない人でもたぶんOK)なので、誰がどんな人かわからない。

結果、下手にしゃしゃり出ると危険という雰囲気が漂う…のか、正客なんて大役つとめられないワと皆が思っているのか…とにかく、だれも正客の席に座らないのです。

そして係の人が困惑したように、末席に座っている知り合いの先生にお願いをしていました。

「先生、こちら(正客の席)座っていただけませんか」
「いえいえ、私なんて。最後に入ってきましたのに」
「そんなことおっしゃらず。先生、お願いします」
「いえいえ、どうぞ他の方に」
「あの、本当に、時間も限られておりますので、先生、本当にお願いします」
「いえいえ…」

みたいなやり取りがね。結構続いて。
1回目は断る、くらいならわかるんですけど、もう何往復もしてて。係の人も本当に困っていて。

振る舞いがわからないから、というのならそれもわかるのだけれど、先生と呼ばれるくらいだから難しいものではないだろうに。実際、その方は亭主と和やかにお話されていて。


何であそこまでかたくなに断るのだろう。すごく不思議。

先生に聞くと、お茶会あるあるだそうです。
メインの席に誰も座りたがらないって…それでいいのかお茶会。格式ばっかり勝手に高くなっちゃって、誰もついてこれてないってことでは。誰もが正客一度はやってみたい!と思えるものだといいのにね。



といういかにもお茶の世界~なシーンは見受けられましたが、お菓子も美味しくて、お茶も美味しくて、楽しい会でした。

お茶会、こわいものじゃなかった!
これからも定期的に参加していきたいなぁ。



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