Vtuberの「卒業」「転生」概念について記事を読んでの感想


※上の記事にコメントしようと思ったら文字数制限に引っ掛かったので自分の記事として書きます。迷惑なら消します。

「卒業」「転生」という単語についてググってみました。
「卒業」のwikipediaを読むと本来は学業について使われる言葉で、最近芸能界などが建前的な乱用をすることについて反感を抱く人は多いようです。
「転生」については「生まれ変わる」ことを指す場合と「生活や環境を一変させる」意味で使われる場合がある(個人的には後者の意味で使われるシーンをあまり見ないけど……)
「事務所をやめる」ことを「生活や環境を一変させる」と捉えることも出来るし「Vtuber続けるなら一変させてないだろ」と捉えることも出来る。
ただ、Vtuber界隈で使われる「転生」はおそらく「生まれ変わる」方の意味で、まず「魂」という概念を作り、それに対応するように活動終了を言い換えようとして「転生」に行き着いた。ファンタジーな目線が核となった解釈かなと思います。
その場合「卒業」という概念を合わせるのがチグハグで、転生するために必要な過程として考えるなら「死亡」だし、自分から死亡するなら「自殺」です。辻褄を合わせると極端にネガティブな感じがします。なろう系の導入になってしまう。

Vtuber文化は個人・企業が混在して見切り発車で始まったもののビジネスの側面が強くなって発展していると思うので、概念の擦り合わせがされていないまま臨機応変な活動(「その場しのぎ」とも言える)を続けた結果、日本語の使い方としておかしい、なんかモヤモヤするといった状況が生まれるのかなと思います。

企業や企業Vtuber側は「Vtuberは芸能人じゃない」と言いながら「所属タレント」といった言葉を公式に扱ったり、ファン側も「演者」と言ってみたり「魂」と言ってみたりする。「解釈の自由度が高い」からこそ「言った者がち」みたいになる部分があるのかなと。(これも厳密には意味違うかもだけど)
そもそも文脈が支離滅裂で世界観がよくわからない、コウメ太夫のネタみたいになってきたなと個人的には思います。

個人的には「転生」があまりポジティブに使われている感じがしないのと、「卒業」は企業とタレントの建前的言い回しとして落とし所なのかなと思うので、「卒業」をビジネスに寄せた言い回しにするより「転生」を弄る消費者・視聴者側がビジネスに寄せた言い回しにする、例えば「鞍替え」などですね。そういう方向性の方がしっくりきます。とはいえ結局「汎用性が高いパワーワード」にいつの間にか支配されるのがインターネットだと思いますので、この辺で終わっとこうと思います。長文失礼しました。

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