記憶が無さすぎる話

とにかく記憶が無さすぎる。
記憶も無いし、記憶力も無い。

特に長期的な記憶力が無い。
例えるなら全ての初期値が0状態から始まる育成ゲームで各育成数値の最大が10だとした場合に、ほぼ0に近い1しか記憶に数値を割り振っていない状態だ。

さすがに全ての記憶が無いという訳では無いが、かなり断片的な記憶しかない。
20年程生きて来たが、ほぼ直近5年の記憶かつ特に印象に残っている物しかはっきりと思い出せない。
おそらく小学生後半くらいの頃には、自身が直近の記憶しか思い出せない状態なのに気付いたと思う。

じゃあ、何を覚えているかというと日常に必要な知識と教養、直近の人と会った記憶と人に何度か話した話と画像・動画に残っている物と直近のそれなりに興味のある物しか覚えてない。
しかも、画像や動画に残ってる内容も直近であれば確実に覚えているが、自分の幼少期(〜中学生)の物は覚えてない物もある。ここは自分で撮っているか、誰かに撮られているかの違いもあると思う。

本当に記憶が無さすぎて、親や友人など周囲の人に失望され、周囲を失望させるほど記憶が無いのである。

一般的に年齢1桁前半の記憶がない人は多いと思うので省略するが、それ以降の幼少期の記憶もほぼ無い。
それなりに鮮明に覚えている事と言えば、引っ越した事と祖父が亡くなった事くらいである。
“それなりに”と書いた通り、上記もあまり覚えないのである。断片的な記憶の中の更に断片的な部分しか覚えてない。

最近特に驚いたのが、幼稚園頃に幾つか習い事をしていた記憶はあるのだが、その中に全くもって記憶に無い習い事をしていたという事実が発覚したのだ。
親からどこに行って何をしていたか説明を受けたが、本当にその記憶が全くもって無い。詳しく内容を教えて貰ったが、恐ろしい程に全くもってそんな事をしていた覚えがない。
当然ながら親は頭を抱えていた。

ここで話を終わらせられたら良いのだが、幼稚園児以降も同じように色々と記憶が無いのである。

私の周囲の人の記憶力が良いのかもしれないが、小学生時代の同級生や教師の名前や学芸会で何をやったか、多くの人が覚えている思い出等の記憶もあまり無い。
小学生時代からの友人が話している内容で何とか記憶を補填したり、思い出せている状態である。

学校での記憶は最悪必要な教養を覚えていればそれでいいのだが、残念ながら私生活の事も覚えていない。

本当に両親には申し訳無いが、流石に海外旅行に行ったなど大きな物事は覚えているが、それ以外の日常生活については壊滅的である。
小学生までは両親がまだ仲良かったので、家族での思い出はそれなりにある筈なのだが全くもって思い出せない。
他にも何の習い事をしていたかは思い出せるが、じゃあその習い事で具体的にどんな事を覚えた?と聞かれたらほぼ答えられない。

現状、幼少期の記憶をほぼ他人から聞く話の内容で補っている状態だ。
つまり、家族間や1対1の友人間など少数でしかバックアップを取っていなかったり、私にしかバックアップが取れない出来事は、誰かから補填することも思い出すことも出来ずに完全に記憶から抜け落ちてしまっているのだ。

中学生時代は私が精神的に終わっていたので、ほぼ覚えてない。これは特に思い出したくもないので、諦めている。

高校生時代はまあまあ直近に値するのだが、恐ろしい事に段々と記憶が抜け落ちていっている。
少なくとも高校1年生の頃の記憶は無いと言ってもいいだろう。学習した内容も学校生活も私生活もあまり覚えてない。言われれば思い出せる範囲だが、自力では思い出せない。
高校2年生の前半も覚えてない。高2の後半からやっとそれなりに覚えている状態だ。これ以降は流石に直近なので全てでは無いが、それ以前に比べるとそれなりに覚えている状態だ。
まあ、あと3年後にはこれらもほぼ忘れているだろう…

ここまでは記憶の話をしたが、記憶力も本当に無い。
短時間(30分〜3時間)の記憶力は強いのだが、1日以上の記憶力を求められると滅法弱い。

小学生の頃にダンスの習い事をしていたのだが、とにかく振り覚えが悪かった。ほぼ覚えてない状態で発表会に出る事なんてざらにあった。
毎週少しずつ振りを覚えていき、最終的に覚えた内容を全てを繋ぎ合わせて発表するという形式だったのだが、長期的な記憶力が無いが故に振りを覚えられないのである。極端な話だが、毎週記憶喪失状態で通っていた様な物だ。

他にも小学生6年の時に鼓笛隊を運動会の出し物としてやったのだが、これもダンス同様少しずつ覚えるタイプだったので全くもって出来なかった。
流石に移動のタイミングだけは何となく覚えていたが、鍵盤ハーモニカの楽譜は全くもって覚えられなかった。ほぼ吹いてるフリをしてやり過ごしていた。
まず、鍵盤のドレミの位置が覚えられず、更に何曲かある楽譜も長期的に覚えられなかった。何曲かある内の覚えている部分を繋ぎ合わせたら1曲になる程度しか覚える事が出来なかった。
ちなみに同じ理由でリコーダーも吹けない。

こう見ると記憶力が無いせいでかなり不利な状況だが、逆を言うと短時間の記憶力はあるので定期テストなど狭い範囲の試験には強い。

上記の通り小学生の時点で長期的な記憶力が無い事は把握していたので、中学の時に試験の前日に暗記シートを自作して、テスト当日の朝に全てを詰め込むという方法を開発した。寧ろこの方法でしか覚えられないのである。
中学時代はそこまでだったが、高校はこの方法でクラス順位1桁に入れる程の点数は取れていた。現状大学の試験でもこの方法で何とかなっている。

だがしかし、これは学生期間の間だけ通用するのであって、おそらくこの先何にも通用しないと思う。

なので何故こんなにも記憶と記憶力が無いのか知りたいのだが、ネットで調べてみてもあまり該当するものがないのである。外面内面的にどうしてこうなったのか詳しく調べたいのだが、どう調べたらいいのかもわからないのだ。

おそらくこの先、一生直近以外の記憶を失いながら生活していくとなるのだろうなと覚悟してはいるが流石に日常生活に支障が出るのでどうにかしたいところである。だが、周囲にこんな記憶が欠落している人間など私しか居ないのでどうにも出来ないのが現実なのである。

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