見出し画像

中国の遺言①

皆さんこんにちは。
行政書士市川聡子事務所の市川です。
中国の民法を読みとくシリーズが「遺言相続と遺贈」の章に入りますので、タイトルも新しく「中国の遺言」ということで始めて行こうかと思います。

前回までは日本と中国の民法を比較しておりましたが、どうしても一つの記事が長くなるにも関わらず、どちらもあまり深堀りできなかったため、今回から中国の民法典のみを解読していくことにいたします。
かつ。。。法律では有りますが大事な中国語の表現もふんだんに使われていますので、中国語学習の基本や分かり難い箇所の説明も併せてして行ければと思っています。

ではまず中国の民法典第三章 遺言相続と遺贈の条文(1133条)から

中国民法典1133条

第三章 遺言相続と遺贈
1133条(意訳)
自然人は本法の規定に基づき遺言の形式で個人の財産を処分しても良いし、なおかつ遺言執行人を指定してもよい。
自然人は遺言でその個人の財産を国家、集団もしくは法定相続人以外の組織や個人に遺贈することができる。
自然人は本法律に基づいて遺言信託をすることもできる。

裁判所の解説を見ると。。。
遗嘱的有效和生效是两个不同的法律概念。有效指的是遗嘱符合法律规定的要件,为法律所认可。生效指的是遗嘱产生法律效力」
ここは法律的にも、中国語的にも一番大事なところです。
「生効」と「有効」の違い、わかりますか?
ここで言う「有効」とは?
⇒「遺言が法律規定に沿っていること」
ここで言う「生効」とは?
⇒「遺言が法的な効力を発揮する」
と、理解していただければ問題ないかと思います。
では、遺言の効力はいつからでしょう??
それは原則遺言者の死亡時ですね。

本条はこの辺りにして、次条からは具体的な遺書の内容について見て行きたいと思います。
本日も最後までお読みいただきありがとうございました。
記事が気に入ったらスキ!していただくと励みになります。






この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?