スイスの地ビールに詳しくなろう。その１
こんにちは。
突然ですが皆さんスイスビールを飲んだことはありますか？
私はスイスに来るまで飲んだことがありませんでした。お隣の国ドイツや近隣のベルギーのビールはオクトーバーフェストやベルギービールウィークエンドなどもあり非常に有名な一方で、スイスビールが日本で出回っているという話をあまり聞いたことがないように思います。そのためもあってか、自分がスイスビールのお勧めを検索してもあまり出てきませんでした（英語やドイツ語で検索すれば出てくるのかもしれません）。そこで今回は、スイスに来たときに地ビールを飲みたい方々が少しでも自分の好みに合ったビールを選ぶ際の一助になればと思い、筆を取っています。なお筆者はビール通でも食レポが得意なわけでもありませんので、あくまで参考程度に見ていただけましたらと思います。また、酒豪でもありませんので一度に多く飲めるわけでもありません。したがって少し飲んでは少し更新するといった形になります。
*筆者の購入しているビールは基本的にスイスで大手スーパーのCoop、またはチューリッヒ中央駅（Zürich HB）にあるDrinks of the Worldというお店で購入しています。このお店は名前の通りスイスビール以外にもドイツやベルギー含め世界各国のビールが集まっており見ていて楽しいです。
１． Feldschlösschen, Original
https://www.feldschloesschen.ch/unsere-biere/original/
1876年創業のFeldschlösschenは、スイスで一番よく見かけるビールです。赤い門に青いラベルのビールは、どのスーパーに行っても必ず見かけることになると思います。確実な情報ではないのですが、ラガービールのようです。やや薄い黄色をしていて、個人的に飲んだ感想としてはコーンスターチ感の少なくキレの優しい日本のビールのような印象です。いわゆる料理の邪魔をしないビールではないかと思います。
２． Brauerei Kloster Fischingen AG, Pilgrim, Craft Beer Collection India Pale Ale
https://www.pilgrim.ch/webshop/pi/CRAFT-BEER-COLLECTION/pilgrim-india-pale-ale.html
ドイツ、オーストリアとの国境である、北東のThurgau州のFischingenというところにあるBrauerei Kloster Fischingen AGのビールです。創業は2014年と比較的新しい新進気鋭の醸造所と言ったところでしょうか。このビールはIndia Pale Aleと書いてあるにもかかわらずかなり黒ビールに寄った味わいです。色もやや褐色で、IPA特有の爽やかではっきりした苦味と言うよりも、黒ビールのややもったりとした甘みの中にほのかにIPAのような苦味が感じられる、といった味わいになります。IPAのすっきりとした舌を刺すような味わいはありませんがこれはこれで美味しい、といった感じでした。
３． Appenzeller Bier, Root Beer
https://www.appenzellerbier.ch/de/bier/root-beer.html
今回最後のビールは一見変わったビールです。これはCoopで試供品のような形で無料で配られていたものなので、売っているところを見たことがあるわけではないのですが、おそらくCoopで買えるのではないかと思います。このビールはAppenzeller Bierという醸造所のビールです。AppenzellはAppenzell Innerrhoden準州というところの地名であり、非常に小さい町ながらビールは有名なようです。下の記事によれば無料で醸造所見学もやっているとのこと。
またこの醸造所は薬用酒のようなハーブなどを入れたビールを盛んに作っているようで、今回試供品で貰ったビールも例に漏れずその類のものでした。まず注ぐと赤い色が際立ちます。また泡立ちは一瞬で、すぐに泡は無くなってしまいます。アルコールが2.4％入っていることを除けばファンタのような見た目です。一方で味は完全にビールとは異なり、少し甘い中に複雑な味わいがあり、最後に柑橘類の皮のような苦味を感じます。おそらく複雑な味わいでごまかした部分がRoot Bierの根っこの成分なのでしょうが、あまり経験したことのないような味でした。甘くてアルコールが少ないため、食事に合わせるというより食後に飲んでみるのがいいかもしれません。
今回はこの3本で終わりにさせていただきます。また何本か飲んだ時に更新しようと思います。お付き合いいただきありがとうございました。
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