くもをさがす【西加奈子】
3ヶ月前、
西加奈子さんの「くもをさがす」を貰った。
わたしは元々、西加奈子ファン。
好きな作家はと聞かれたら名前をあげるくらい。
きいろいゾウ、さくら、あおい、白いしるし、おまじない、円卓。学生の頃には読み漁ったことも。
色々あってすぐには読み出せなかったが、
数日かけて一昨日ついに読み終わった。
わたしは、読みながら何度も泣いた。
がんの宣告、長くつらい治療、家族への負担不安
異国での暮らし、自分の体の変化、治療後の人生
また、日本とデンマークの違い、
ルッキズムに似た危ない価値観、
医療の制度や、労働への価値観
どうしてこう、生きるとは簡単にいかないのか
どうして数々の苦難、困難が待ち受けるのか
どうしてそれが隣のあいつではなく、自分なのか
ブルーになればなるほど考えてしまう。
考えすぎて沼にハマっていく。悪循環
全て終わりにしたい、そう思う夜が何度もあるけど
その数と同じだけ、朝もくる。
それでいいのではないか、
つらさも悲しさも消えない
上手にだって生きられない
それでもとにかく毎日息をする
それで充分ではないか。
そう思わせてくれる、自分の大切な本となった。
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