【東大生向け】論文の読み方

おはようございます。こんにちは。こんばんは。おやすみなさい。
東京大学理科一類1年で工学部推薦の「ねっこ」と申します。
本記事は東大推薦生によるアドベントカレンダーの一環で作られました。

1. 急にどうした?

2022年12月16日の夜にGraphiumという人物から突如として「アドベントカレンダー」をやろうという案が出たわけですが,アドベントカレンダーってなんですか?
沢山引き出しがあってクリスマスまで毎日その引き出しを開けるカレンダーのことは知っていたので,まさかそれを製作するのかと思ってしまいました。記事のアドベントカレンダーなるものがあるんですね。
クリスマスイブはバイトですよ。楽しい人生です。


2. 自己紹介

僭越ながら自己紹介させていただきます。

  • 理一独語(男クラ)

  • Aセメは1回だけ独語出席した

  • オリ長と五月祭担当

  • 工学部推薦学科群6(マテリアル工学科・応用化学科・化学システム工学科・化学生命工学科)

  • メインで活動しているサークルは東大幻想郷(東方サークル)と地質部(活動しているかは怪しい)

  • 湧源民

  • あとはtwitterをみて

3. 論文の読み方(本題)

何を記事にしようかと思っていましたが,最近ハマっているのが論文を読むことなので,今の自分の読み方(読み方というよりまとめ方)を紹介したいと思います。多分もっといい方法があるので知っている方は絶対にぜひ教えてください。

RefWorksを使う


東大ではRefWorksというWeb上の文献管理サービスが無料で使用できます。他にもいくつか文献管理サービスが無料で使えますが,このRefWorksは卒業後も継続して使えるらしいのでこれを選んでいます。

本当はスクショを載せたかったのですが,利用規約とかに引っかかると怖いのでやめておきます。

利点

  • 階層構造で論文を保存出来て見やすい

  • タグ付けで管理もできる

  • 参考文献リストを作るのが楽

  • DOIコピペすれば文献情報読み込んでくれる(Save to RefWorksというものをブックマークバーに入れておけば論文ページから直接保存可能)

  • 文献のpdfアップロードしておけば,RefWorks内で開いてメモとかハイライトで書き込める

  • 無制限のデータ容量

  • DropBoxとも連携できる

欠点

  • 後述の辞書コンテンツと相性が悪い

  • たまにバグる

  • Save to RefWorksがフリーズして使えないことが多い

  • 古い文献を読み込めないことがある

  • pdfをいちいちアップロードするのが面倒(これは後述の論文検索サイトを活用することで改善できるが,なぜかいまCookieの設定がうまくいっていない)


文献の探し方


文献の保存方法はわかったけど,どうやって文献調べる??という疑問ですがかく言う私もまだB1ですのでよくわかりません。
論文検索サイトはこの辺りを使っています。

  • E-journal & E-book Portal

  • Google Scholar

  • PubMed

  • CiNii Research

  • Scopus

E-journal & E-book Portal
これは東大専用のページなんでしょうか?
タイトルとかDOIを打ち込んで文献検索できるページで私も最初は使っていたのですが,これはRefWorksで事足りるので今は使っていません。
この辺の東大専用ページはEZproxyを使って学外からアクセスできます。

Google Scholar
あまり文献が揃っていないと不評のGoogle Scholarですが,私は愛用しています。Google拡張機能の「AutoPagerize」を使うと全ページが一気にスクロールして見れるので楽です。
Google Scholarの設定から「文献情報マネージャ」をRefWorksに設定して「図書館リンク」を東京大学に設定すると調べた文献を検索ページからRefWorksに直接保存出来たり,読めない文献を東大図書館を経由して一発で読めたりするのでとてもよいです。しかし,私はCookieがうまくいかず設定が変更できていません。
あとGoogle Scholarの拡張機能も優秀です。

PubMed
これは化学系だから使っている感じです。
下のリンクは東大用の入り口ですが,私はあまりここから入りません。普通のページから入ります。というのも,東大用入り口から入るとUtokyoArticleLink(東大図書館データ)との連携がなぜかうまくいかず文献が一発で開けないからです。
さらに,東大用ではない普通のPubMedにアクセスするとGoogle拡張機能のPubMedXとPubMed Impact Factorが使えるようになり,日本語での検索とタイトルの日本語表示(これが強い),そしてジャーナルのIFが一目瞭然になります。

CiNii Research
実はこれあまり使っていないので紹介しにくいですが,有名ですよね。下のリンクから入ればUtokyoArticleLinkに一発で飛べるように最初からなっているのでその辺り嬉しい。

Scopus
ALESSで紹介されたScopusになります。Elsevierのやつですね。なんかElsevier全般ログインがめんどくさいイメージ。


化学系の文献の探し方


SciFinder
まず愛用しているのがSciFinder。構造式から化合物検索,反応検索,文献検索諸々出来てしまう素晴らしいサイト。これもEZproxyを使えば学外利用できてしまうんですね。反応の収率も目が付くところに書いてあるので,良さそうなものをピックアップして文献を探します。
各分析のデータも実験値と理論値が比較して見ることが出来るので最高。

Reaxys
こちらも有能な化合物・物性検索サイト。SciFinderとの違いはあまり分かっていない。


その他有能な機能


論文ブックマークレット
こちらとても優秀な論文を一発で読めるようにするブックマークレット。
同じ学科群の推薦6期の先輩に教えてもらいました。
勝手にリンクを張ってしまいましたが,この場をお借りしてk_yamamotoさんに感謝申し上げます。ありがとうございます。

Mouse Dictionary
こちらはカーソルで辞書を呼び出すGoogle拡張機能です。
制作者さんの記事を貼っておきます。使い方が詳しく載っているのでご一読ください。
500円課金するだけで論文pdfの難単語が丸わかりです。全部翻訳はちょっとという人におすすめです。英語でしっかり読めるようになりたいのでこれくらいが丁度いいです。どうやら東大生協さんの辞書コンテンツにも似たような機能が…。
問題点はRefWorks内で開いたpdfには使えないというところです。致命傷ではあるんですが,私はRefWorksのタブとMouseDictionaryのタブを左右に開いて見ています。

DeepL翻訳
みなさんが色々なレポートでお世話になるDeepLですが,その拡張機能です。これを使うのは最終手段だし,RefWorks内のpdfには対応していない。

Unpaywall
これも拡張機能です。大学に入る前よく使っていました。
ジャーナルの読みたい論文ページを開いた状態で画面右のカギマークをクリックするとどこからかその論文の無料版を探してきてくれて,勝手にpdfを開いてくれます。今でもたまに使います。

Paperpile
これはRefWorksのような文献をまとめるツールですが,有料です。拡張機能もあって便利なのですが,無料で使えるRefWorksに軍配があがりました。

4. 論文の具体的な読み方

論文の見つけ方やまとめ方でもなくて,具体的な内容の理解の仕方についてですが,これは正直私には語ることが出来ません。B1ごときが話せるものではない。
AbstractやらSummaryとConclusionsを読んで概要を摑むのも大事だとは思いますが,私はなるべく時間のある時に中身を読み込むようにしています。あとはReferencesから論文を広げるとかですかね。
その辺りは今後じっくり学んでいくことにします。ただ積読ならぬ積論文に今陥っているので何とかしたいです。
それはそうと,今研究していることがJACSで15年ほど前に既に出ていてちょっとショックです。まあ研究ってこんなもんですよね。多分先生もその論文のことは知っているはず…。だからこそ研究を広げていこうということなんですけれども。

5. まとめ

論文を読むときは文明の利器に頼ろう!!

でした。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?