医学書探訪|病理と臨床 胎盤Ⅰ 胎盤病理診断 基礎編 / 2019年9月号(37巻9号)
胎盤病理について勉強する必要に迫られ、「病理と臨床」のバックナンバーに手頃な価格の特集号を見つけた。すぐに読みたかったので、紙の冊子ではなくサクッとisho.jpで電子版を購入。
「概要」を見てもらえれば分かるとおり本刊は「基礎編」で、初学者でも理解しやすいようになるべく平易な言葉とわかりやすい図譜を添付して記載してくれている。
通読することで、そもそもの切り出しのお作法から、マクロ所見と代表的な疾患(絨毛膜羊膜炎など)についての組織学的所見について、その概要を把握することができた。
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現状、胎盤病理は疾患や臨床転帰と対応する特異的な組織学的所見に乏しいことがままある。
また例えば子宮や卵巣と比較して考えると、胎盤はそもそもすでに排出された臓器であることや、所見に対するステージング・グレーディングがその後の治療方針に関わることが少ないことも特徴である。
だからこそ臨床医は、胎盤病理を依頼する際は、丁寧な情報提供はもちろん、そもそも自らが胎盤病理について学習し、なぜ依頼するのかを理解する必要があろう。
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