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【読書探訪】 孫子の兵法 『孫子 / 浅野裕一』

▶あらすじ
「戦わずして人の兵を屈するは、善の善なる者なり」などの名言で知られる『孫子』。春秋時代の孫武が著わし、二千年以上も読み継がれた名高い古典は世界最古の兵法書として、また人間界の鋭い洞察の書として親しまれ、今日もなお組織の統率法や人間心理の綾を読みとるうえで必携とされている。本書は、従来の宋時代のテキストより千年以上も古い前漢武帝時代の竹簡文に基づく精密な唯一の解説である。
Amazonから引用

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 長年読みつがれてきた古典には普遍的な価値があるというのが信条だが、その観点から言えば本書の原典は二千年以上も読みつがれてきた中国を代表する古典であり、その条件は十分に満たす。

 複雑で予測がむずかしい事象を前にすると、ついついパニックに陥るのが人間の性であろう。孫子はその極致ともいえる「戦争」をテーマに語る。どうやらパターン化とケース・バイ・ケースのバランスの難しさは二千年以上も人類の課題らしい。孫子はそのエッセンスを教えてくれる。

 孫子の教えを過去の出来事にあてはめるのは簡単だ。ただ未来に向けて実践していくのが難しい。幸い孫子の時代と違って現代では失敗しても命はとられない。トライアンドエラーから始めてみる。

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