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【映画レビュー】DCじゃない!がんばれスーパーペット『スタードッグ&ターボキャット』の感想

プライムビデオの見放題枠にあったから「なんぞこれ」と思って見た映画。

『スタードッグ&ターボキャット』のざっくりとした感想

『スタードッグ&ターボキャット』を観ました。

スタードッグ&ターボキャット
(原題:StarDog and TurboCat)
制作年:2019年 / 制作国:イギリス
監督:ベン・スミス

遊園地などのアトラクションアニメーションなどを制作していたレッドスター3D社が初めて長編アニメーションに挑んだ一作。

ロケットに乗って打ち上げられた宇宙飛行犬バディが、実験の結果、50年後の未来に行き着き、動物の平和を守る猫のフィリックスと遭遇するバディムービーです。

日本ではディスクリリースはなく、配信オンリー作品となりました。

本作を観てきた感想をざっくり一言で言うと……

ビミョー。

こういう作品を見て「隠れた名作!」とか言いたいところだけど、実際そんなことはほとんどなく、配信のみとなってしまったのも納得の出来なんですよね。

内容にもっと内容に踏み込んだ感想を書いていきます。


『スタードッグ&ターボキャット』のもっと踏み込んだ感想


■一言で言えない変な世界観

この映画、そもそも致命的なのが話が複雑すぎるところだと思う。
公式のあらすじ見てよ。

飼い主で科学者のデビッドに可愛がられていた忠犬バディは、宇宙飛行士の任務を与えられロケットに乗りこんだ。打ち上げは無事成功と思いきや、緊急トラブルが発生!気を失ったバディが目を覚ますと、そこはグレンフィールドという街で、しかもロケット打ち上げから50年後の未来だった!不思議なことに、この街では人間が動物を嫌っていて、動物たちは捕まらないように逃げ回るしかない。しかし、バディは飼い主のデビッドを探すため、大金持ちで”ターボキャット”として動物の平和を守る猫のフィリックスに助けを求める。始めは人間を嫌っていたフィリックスも、まじめでお茶目なバディと行動を共にすることで、心境に変化が。一方バディは、ロケットの燃料だった”魔法の石”の力でスーパーパワーを手に入れていた。そんな中、ウサギのキャシディと動物の権利を守る秘密組織“ガード”が現れたことで、2人は街を大きく変える事件に巻き込まれていく・・・。バディとフィリックスは、力をあわせて人と動物の”絆”を守ることができるのか?そして、バディは大好きなデビッドと再会できるのか?

https://youtu.be/q0-v0e6I6zM

長いわ、意味わかんないわ。
マジで一言では言いにくい話なんですよね。

主人公のバディは、宇宙飛行士であり、スーパーパワーを持っていたり、猫のフィリックスは、人間たちに嫌われる動物たちを守ろうとする組織に所属してたけど、はぐれ者だったり、なんならその組織に裏切り者がいたり……と、もう人に紹介しにくい事この上ない内容。

しかも、これだけ複雑でありながら、特に面白いあらすじでもないんですよね。ただ下手なだけ、というね。

『インサイド・ヘッド』は頭の中の感情を擬人化した話だよーとか、『すずめの戸締まり』は全国を戸締りする話だよーとか、意外と一言で紹介できるんだけど、この映画はそれができないのですよ。

結局、「DCヒーローのパロディ」って表現が、雑だけど一番伝わる映画なのは、良くないよなぁ。

ストーリーが複雑すぎる上にただ下手。


■まんますぎるキャラクターデザインもどうよ

で、そのDCヒーローデザインも、まんますぎるのにも驚き。
スーパーマンとバッドマンすぎるんだよなぁ……なんてことは言いつつも、言うてそんなパロディはいくらでもあるので、そんなに文句言わないです。

それよりもむしろ、主人公のバディの顔が『カールじいさんの空飛ぶ犬』のダグすぎるところの方が気になるところ。

絶対元ネタはここでしょ。

これは他の3DCGアニメでも良くある話なんだけど、可愛い顔で媚びる動物のギャグも、『シュレック』のプスで擦られまくってるネタだし、痺れる武器を食らった時のリアクションも『怪盗グルー』シリーズで見たやつ。

その他、見たことあるようなギャグだらけで、ただでさえパロディ映画なのに、ギャグまでパロりだしたら目新しさがなさすぎでしょ。

ギャグまでパロり出すと、それは面白くないだろ


まとめ

●ストーリーが複雑な上に面白くない
●ギャグもどっかで見たことあるものばかり。
●この顔、ダグだろ。

というわけで、イマイチ見所という見所もない映画でして、かと言って破綻しているかといえばそこまで酷い映画でもない、ほんとビミョーな作品でした。良くも悪くも「ヒットしている作品に倣っている映画」という事でしょうか。

『DC がんばれ!スーパーペット』より公開が後だったら、タイトルも“スーパペット”っぽいタイトルになっていたのかなぁ……。

言うて、『DC がんばれ!スーパーペット』も日本では大してヒットしてませんが。


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