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【映画レビュー】『しまじろうとキラキラおうこくのおうじさま』の感想。今年なんだか話が難しくない?

私が未就学児向けシリーズで一目置いている、しまじろう映画のレビュー2022。

『しまじろうとキラキラおうこくのおうじさま』のざっくりとした感想

『映画しまじろう しまじろうとキラキラおうこくのおうじさま』を観てきました。

映画しまじろうとキラキラおうこくのおうじさま
制作年:2022年 / 制作国:日本
アンサー・スタジオ制作 / 60分
監督:河村貴光

https://eiga.com/movie/96326/

春休み映画としてはおなじみのしまじろうが、今年も登場。劇場版シリーズとしては第9作目にあたるのですが、実は中国では昨年別の映画が作られていたりと、その分化具合も気になる状況です。

監督には『映画しまじろう「しまじろうとうるるのヒーローランド」』の河村貴光さんがしまじろう映画に再登板。ゲスト声優と主題歌には中川翔子さんが参加しています。

本作を観てきた感想をざっくり一言でいうと……

悪くはない!

という感じで、決して良かったとは声を大にしてはいけない感じでございました。正直、私はシリーズの中ではそんなに好きじゃない方の作品なのですが、映画館のキッズ達はとても盛り上がっていた部分にかなり救われましたね。

続・感染防止応援上映!パワーダウンな気も?

しまじろう映画の醍醐味といえばやはり参加型要素
しまじろうの映画は、小さいお子さんでも安心して映画が見られる様な配慮がされているんですよね。

しまじろう映画の特徴:おさらい
①真っ暗にならない
②参加型だから飽きずに楽しめる!
③休憩時間(のびのびタイム)あり

https://kodomo.benesse.ne.jp/open/movie/2022/feature/

ただ、今年は例年に比べると参加型要素が例年より少なめに感じる様な年でもありました。

カウントダウンの拍手や、座ったままのダンスは昨年同様でしたが、かくれんぼしている人を指差そうといったアクションや、煙を避けるために手で扇ごうといったアクション、あとは鍵を手に入れた時にポーズをしよう!といった、結構スケールダウンを感じるアクションになっていたのは残念。

時勢的にできることが限られているとはいえ、パズルをはめてくパートや、迷路のパートなど、参加できずに眺めているだけになってしまうパートが長く続いたのは寂しく、諸々が解決した時に達成のポーズだけさせるのも、なんだかしまじろう達の手柄の良いとこどりみたいで、嫌でした。

今年の来場者特典

ちなみに今年は来場者特典として、『キラキラカギ★カード』がプレゼントされました。

組み立て式のメガホンが配布されていた頃を思うとちょっとちゃっちい感じは拭えません(かといってメガホンはこの時勢では配布できないんですが)。作中では鍵が3本あるんだから、この鍵カードも3枚渡せよ、とか思っちゃうんだけど、それは意地悪ですかね。

折りたたみ方で鍵が変わるとか、裏表で鍵の柄が変わるとかこだわって欲しかった……というのはうるさ型の私のオーダーなので、まあ無視してください。

しっかり子供達は楽しんでいたという報告

じゃあ、今年は映画館で子供達は楽しめてなかった、かといえば……

全然盛り上がっていました。

しまじろう映画は決まって、週末の昼の回に行くのですが、今年は公開から2週末目の土曜日の昼前の回に参加。20組行かないぐらいのご家族が観にきているスクリーンで、今年の映画を観たのですが、まぁ場内は最高にあったまってましたね。

しっかりキッズ達は冒頭から手拍子したり、立って踊ったり(劇中では座って踊る指示有り)、飽きてウロウロしだす子もいれば、場内のみんなに「映画が始まった!」と報告したりする子も居て、とても自由な空間でした

しまじろう映画はこれがあるからすごく楽しいんですよね。
私がいくら今年はダメだのなんだの言っても、結局はキッズ達が楽しかったらそれで十分だと思うので、この後もちょっとダメ出しするけど、全然ダメではなかったとも言えるんですよね。

未就学児向け映画で一番キッズをアゲられるのはしまじろう。
この説を提唱して長いですが、今年もしっかりそれを確信できる体験となりました。

話は結構難しい気もするし、うまくもない?

飽きてる子も居た、とちょこっと書きましたが、まぁ毎年飽きてブラブラし出す子は出てきたりするので、珍しくはないのですが、正直私も今年はちょっと内容が難しかしいよな?という気がしました。

まず冒頭で今回のゲストキャラであるパール王子が大事な宝石を投げ捨ててしまうことから事件に発展していくのですが、宝石がなんなのか分からなければ、なぜ捨てたのかも分からないまま話が進んでいって、中盤も目前になってやっと宝石が原因で事件が起こって、宝石がなんなのかの説明があって、さらにパール王子の心情が語られて……という説明が長々とされるので、

これ未就学児には難しい文脈じゃない?と正直思いました。

しかも今回はファンタジー要素が強目で、宝石を捨てたせいでドラゴンが現れる……だとか、3つの鍵を集めないと危機を救えない……、だとか正直、直感でわかる因果関係になってないのも辛い。根本的な部分でこの世界のルールがちょっと複雑ですよ。

後半で映画に飽きて、床に手をついて何かしていたキッズに対して「この話分かりにくいよなー」と勝手に共感した気になってました。

主題歌の中川翔子さんの『君のまんまが いいんだよ』もすごくすごくすごーく良くて大好きなんですが、話の複雑さのせいで、パール王子が自分に自信が持てないってドラマが唐突に感じられるのが惜しい。

やり方によっては、嗚咽するほどボロ泣きさせられそうな話にも化けれた映画だと思ったので、残念に感じました。

おまけ:来年の映画がまさかの発表!

そして今年は本編の最後にサプライズが!

中国で2021年に公開されたしまじろう映画『巧虎魔法岛历险记』が日本では2023年公開であることが発表されました。しまじろう映画で来年の映画の予告が入るのはなんだか新鮮です。

来年はもっと明快で、かつての応援上映ができる時勢に戻ってくれてるといいなぁ。


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中国でのしまじろうの活躍についた書いた記事はこちら(↓)


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