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【映画レビュー】ご都合主義もゲーム的には大正解!『バイオハザード:デスアイランド』の感想

あんまり『バイオハザード』詳しくないけど行ってきましたよ。


『バイオハザード:デスアイランド』のざっくりとした感想

『バイオハザード:デスアイランド』を観てきました。

バイオハザード:デスアイランド
制作年:2023年 / 制作国:日本
89分 / Quebico 制作
監督:羽住英一郎

https://eiga.com/movie/98908/

地味に複数作品作られている3DCGアニメーションのバイオハザードシリーズ最新作。2021年にシリーズで初めて連続ドラマシリーズとして作られた『バイオハザード:インフィニット ダークネス』の製作陣が集結して作られた新作。ゲーム的には『バイオハザード6』と『7』の間にあたる内容だそうです。監督は『カラダ探し』や『太陽は動かない』の羽住英一郎監督(!)。実写監督!?と思いきや羽住監督も『バイオハザード:インフィニット ダークネス』からの続投なんですよね。

そんな『バイオハザード:デスアイランド』を観てきた感想をざっくり一言で言うと……

快作。

そんなにゲームを追っている人間じゃなかったし、これまでのシリーズもそこまでピンと来てなかったのですが、今回は楽しくほどよいスリルを楽しめました。

映画のネタバレも含むもっと踏み込んだ感想を書いていきます。


『バイオハザード:デスアイランド』のもっと踏み込んだ感想


■ゲーム云々抜きに楽しい直球ゾンビ映画

今回の『バイオハザード:デスアイランド』、この映画一本で楽しめるちょうどいいサイズ感が絶妙。

事件の起承転結がこれ一本で収まっているし、敵も今作で初登場となるキャラクターなので事前知識も大して必要なし。いつもより気楽に観られます。

直近のバイオハザードのアニメーションCG映画は、キャラクターの因縁だとか、アンブレラ社の陰謀だとか、注釈を含む作品が多かった一方で今回はざっくりとした知識でも全然楽しめるので良かったです。

(C)2023 CAPCOM / DEATH ISLAND FILM PARTNERS

しかも、ゾンビパニック映画としてのサービスも盛りだくさん
密室で続々とゾンビに襲われてしまう民間人や、自身が怪我を負っていることを黙っていたせいで味方を危機に晒してしまうその中の人々。さらには未知のクリーチャーや、サメのモンスターパニック要素、さらには最後に大ボスまで登場したりとサービス満点。

こんだけいろんなことをやってくれたら十分に満足ですよ。

一本のゾンビ映画としてサービス満点でめっちゃ楽しい。


■ご都合主義すぎるけどこれも一つのゲーム映画の形か?

一方で気になったのは
展開の各所がご都合主義すぎるな……という話運び。

(C)2023 CAPCOM / DEATH ISLAND FILM PARTNERS

ちょうどいい感じの本数のワクチンを味方が届けに来てくれたり、その味方も敵の不意打ちを食らいながらも運良く一人だけ生き残ったり、最終決戦の舞台が偶然武器庫として使われたエリアで好きなだけ武器を使えまくれたり……

そんなのうまく行きすぎでしょ!

とは思ったのですが、冷静になるとこれこそゲーム映画的なところというか、最終決戦が武器庫だという展開とか「あって欲しい時に、あって欲しい物が用意してある」のはある意味ゲーム的な演出。

舞台装置がすでに用意してあって、あとは自身のゲームプレイをぶつけ合いましょうという感じはゲームらしい演出。これが単純にゲーム映画じゃなければ雑なストーリーと思ったかもしれないですが、これが『バイオハザード』だからこそ、許容できるところだったかもしれないです

ご都合主義もゲーム映画なら許せる気になれるってのは発見かも。

(C)2023 CAPCOM / DEATH ISLAND FILM PARTNERS

ちなみに今作ではジルが映画初登場したりと、主人公キャラクターの夢の共演回でもあったよう。私はあんまり『バイオハザード』のゲームやったことがないので、特別嬉しいという感情は湧かなかった一方で、ちゃんと主人公チーム勢揃いのシーンがアガるようにできているのは流石です。

ゲーム映画として見ればご都合主義ぶりも許容できる……?


■リアルすぎて実写と勘違いする映像美

そして、忘れちゃいけない褒めポイントが精巧すぎる3DCG

冗談抜きで映画が始まってまもなくは暗いシーンから始まったこともあって、「実写?」「もしかして入るスクリーン間違えた?」と本当に不安にさせられるほどの精巧な映像にビビりました。

(C)2023 CAPCOM / DEATH ISLAND FILM PARTNERS

『バイオハザード』の3DCGアニメーション映画シリーズはこれまでも十分に精巧な仕上がりだったのですが、しばらく間を置いたからもあるのか、心なしか今回は輪をかけて作りのリアルさがさらに磨きがかかっているように感じました。

最初のバイクチェイスシーンなんて実写映画を見てるような感覚で楽しめましたよ。このシーンは完全に実写映画の感覚として楽しんでいた気がします。

(C)2023 CAPCOM / DEATH ISLAND FILM PARTNERS

かつてはピクサーがどれだけリアルな映像を作れるのか……みたいなところに力をかけていた時代がありました(ある意味、今も)。そんなリアルな表現の追求が、バイオハザード組ではここまで来ているんだよ、ということを知れる体験にもなっていました。

視点を広げれば『トランスフォーマー』なんて作品もあるだけに、もうリアルの追求は、上限に達しているのかもな。

映像がリアルすぎて、実写映画と間違えたかと不安になった。


まとめ

●バイオハザード云々抜きで盛りだくさんの一本満足映画
●ご都合主義すぎるところはゲーム映画として許容
●映像がリアルすぎる。

というわけでバイオハザードファンではないからこそなのか、バイオハザードファンならもっと楽しめるのかはわからないのですが、とりあえずシンプルに楽しい映画でしたよ。

そんなにグロいシーンもないのでそこそこのスリルを味わいたい人にも気楽にオススメできるちょうど良い映画でした。


余談

マナーの悪い観客との遭遇報告をよく聞く大阪・ステーションシティシネマにて、この映画を観たのですが、映画開始から即トゥーンブラストを遊び出す客に遭遇。

「これが噂のマナーの悪い客!」とちょっと感動してしました。

そもそもゲームチョイスが良い。
ライフが足らなくなって広告を見てライフを足してたのもポイントが高い。


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