見出し画像

【映画レビュー】TAAF2022長編コンペ『ケース』!イタリアの現状を描くSFファンタジー作品?

TAAF2022鑑賞作品のレビューやっていきますよ。

中編アニメーション『ケース』のざっくりとした感想

イタリアのアニメーション作品『ケース』を観てきましたよ。

ケース(原題:La custodia)
制作年:2021年 / 制作国:イタリア
監督:マウリツィオ・フォレスティエリ

https://animefestival.jp/screen/list/2022feature3/

戦争で国を追われるた少年がバイオレンと共に国を脱出。苦難がひしめく砂漠や海を、仲間たちとともに横断するという40分の中編作品です。

東京アニメアワードフェスティバルには中編部門がないということで長編に入れられた作品。ニューヨークインターナショナルフィルムアワードの最優秀賞アニメーション映画賞や、ニューヨークアニメーションフィルムアワードで最優秀監督賞を受賞していたりと、しっかりと受賞歴も持っています。

本作を観てきた感想をざっくり一言で言うと、

快作!

映像は決して見応えに足るかと言えば悩ましい。砂嵐や荒波シーンとか特に、YouTubeの画質設定下げられているのか?って気持ちになる瞬間があ莉ました。

一方で、明快さと世界観がこの映画の魅力。
ルックのチープさが変に目立たず、お金はそこまでかかってないのだろうけど、それが悪目立ちしない様なデザインになっていて、魅力的に感じられる世界を構築できています。

船の検温係(違う)のデザインとかすごく好きです。

一次選考を務めたコルピさんが、制作国であるイタリアの現状を話してくれたおかげで深みが増す作品でもありました。作品で描かれるように、多くの難民がブローカーにお金を払って、就労ビザも取れないのに命からがら逃れてくるそう。もはやファンタジーに見せかけたノンフィクションですねこりゃ。

その辺りも含め、以下に詳しい感想を書いていきます。

_________________________

ここからはマガジン「読むと アニメ映画 知識が結構増えるラブレター」の購読者(月480円)、もしくは単品(198円)でこの記事をご購入いただいた方向けの内容です。

<マガジン購読メリット>
・無料で教えたくないようなディープなアニメ映画の世界を紹介
・購入月の記事は全て読み放題に!
・単品購入よりもお得!

マガジン購読で月20記事〜の更新が読み放題になります。
過去記事はアーカイブのマガジンを購入しても読むことができます。

_________________________

『ケース』が生まれるに至るまでの流れ

ここから先は

1,916字 / 1画像
この記事のみ ¥ 198

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?