わりと期待して観に行った人間のアニメ映画『100日間生きたワニ』の感想
珍しく公開間もなくレビューを書いております。
『100日間生きたワニ』のざっくりとした感想
上映前からすでに各所で話題になっている『100日間生きたワニ』を早速観てきましたよ。
100日間生きたワニ
制作年:2021年 / 制作国:日本
監督:上田慎一郎、ふくだみゆき
『100日間生きたワニ』は上映を目前にして、ワニアンチの仕業か早くも大騒ぎ。座席予約で“100ワニ”文字を作る迷惑行為が発生したり、映画レビューアプリ・Filmarksで全く関係ない感想を送る大喜利感想が横行したりと、変な盛り上がり方をしています。
原作漫画の最終回でワニの死とともにいろんな商業的タイアップが同時多発的に解禁になったせい際にも変な炎上の仕方をしちゃったのですが、あの流れから現在までも燃えやすい感じが尾を引いている感じはします。
かくいう私は、原作はTwitterにて1日目からリアルタイムで追っていて、作品への愛着がある一方で、それ以上になによりも私は本作の監督、ふくだみゆきさんのファン。ふくだみゆきさんの前作『こんぷれっくす×コンプレックス』が大好きで、かなり期待度高めだったのですよ。
そんな私が『100日間生きたワニ』を観てみた感想をざっくり一言で言うと.....
良作!
といった感じで大声で絶賛する感じではないものの、しっかり感涙させられる映画となっておりました。
何と言っても原作でも肝となる“それ”が起きてからが本作の真骨頂。
前半は正直かなり原作通りで「漫画で見たやつ」以上の印象がなかったのですが、後半のオリジナルの部分がなかなかに染みる。表向きは全く触れないのに、ひたすらに“それ”について語るのがすごく上手いです。
中でもオリジナルキャラクターのカエルくん、良いですね。
うざい。だがしかしうざいけど泣かせます。
一方で、絵的につまらないのがちょっと残念。“紙芝居”って表現には語弊があると思いつつ、それでもあまり大きく動かないタイプのアニメなのは確か。動きで見せるタイプの映画じゃない分、もっとガッツリEDのきくち先生の絵に寄せるなり、テイスト変えるなりしても良かったかも、とも思いました。
今作を思うと、会話劇で間を保たせられていた『こんぷれっくす×コンプレックス』は絵の珍しさみたいなのがあってこそだったのかも、という発見がありましたね。
あと、一時間作品と向き合って、余計じっくり考えさせられる分、上半身裸とか靴履いたり履かなかったりのディテールが割と気になってしまったのも発見でした。
服に関しては、もともと本編でもネタにされつつ、4コマ漫画だし.....ということで全然流せたんですが、アニメーションで一つの物語として観ると、粗のように見えてしまいますね......。
この『100日間生きたワニ』は当初、上田監督が人間が演じる実写映画という企画を持っていったことがきっかけで生まれた映画。最初に聞いたときは批判的に思っていた、上田監督の当初の実写化の企画こそ、そういったノイズが取り除けて割とありなのかも、と今回の映画を観て思ったりもしました。これに関してはホント、手の平クルーッになっちゃうんですけどね。
そもそもこの映画というか漫画、ワニやネズミなど『ズートピア』方式な意味って、ポップさ以上の意味があまり乗ってないですよね。
以下、もうちょっと詳しい感想を書いていきます。
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