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《死霊公爵》が【キマイラ軸60融合GS】に与えた革命について

こんにちは、ねいつ(@Neiz_YGO)です。
今回は、6月のANIMATION CHRONICLEで登場する《死霊公爵》によって【キマイラ軸60融合GS】にどのような革命がもたらされたかに関して記述していきたいと思います。

《死霊公爵》とは?

6/22に登場する新規融合モンスターです。
原作(アニメの方)で闇バクラが使用していました。

これは死霊伯爵
遊戯王wikiより

①も③も偉い寄りですが、特筆すべきは②の召喚権追加です。
巷では《デモンスミス》ギミックに召喚権が追加された!などと言われていますが、あんな青色の枠のカードを使うようなギミックは、本デッキでは考慮の端にも引っかかりません。
派兵→デモンスミスが何かを生み出せるようになったら起こしてください。

ほんとになにも起こらない組み合わせ

閑話休題。

そもそもこのカードを採用しようとしているデッキに関して詳しく執筆したことはないため(こちらで少し言及しているくらいです)、簡単に説明します。

【キマイラ軸融合GS】とは?

※以下、【60融合GS】【烙印】【キマイラ】の基礎知識がある前提で記述していきます。
知識が怪しいな、という方はこちらこちらの記事を読んでおくか、カード効果を調べながら読むことをお勧めします。

2024/5 現在の型(《ソウル・ハンター》→《死霊公爵》)

見た目は僕がよく擦っている【60融合GS】に近いですが、【キマイラ】ギミックが濃いめに入っている点が大きく異なります。その代わりに《アルベル》や一部のギミックはout。(outが適切かは別の話なので本noteでは言及しません)

このデッキは主に以下2つの展開方針を想定して組まれています。
①【烙印】ギミック → 【キマイラ】ギミック
②【キマイラ】ギミック → 【烙印】ギミック
この2つのギミックは互いにサイクルできるものです。

キメラサイクルすき

それぞれのサイクル方法について以下に示します。

①【烙印】→【キマイラ】
こちらは単純で、召喚権を使わずに手札に調達した《烙印融合》を使い、《アルバス》および《ガゼル》を素材に《リンドブルム》を融合召喚します。

可愛くない方の獣⭐︎4

《ガゼル》融合素材時の効果により《アプレンティス》をサーチしそのまま《コアトル》→《ミラーソード》→《大翼》と【キマイラ】ギミックを回し始めることができます。

②【キマイラ】→【烙印】
《大翼》着地時の効果でサーチできるのは獣族⭐︎4モンスターであるため、《キット》はサーチ圏内です。

可愛い方の獣⭐︎4

そのため、サーチした《キット》をどうにか場に出力できれば【烙印】ギミックにサイクルできるようになるわけです。

既存構築では《アルバス》融合体を場か墓地に用意することで《キット》のSS条件を満たしていました。
例として、以下3種類の合わせ引きの想定があります。
・《アルバス》(《沼地》でも可)…《幻想魔獣》と《合成獣融合》して《ミラジェイド》着地
・《カルテシア》…《大翼》等と《合成獣融合》して《グランギニョル》を着地、《グランギニョル》効果で《烙印竜》墓地送り
・《サロニール》他…《幻想魔獣》で《鉄獣キット》→《メルクーリエ》と落としてビーステッドで《メルクーリエ》を除外→《アルバス》をサーチして以下同文

《キット》をSSして以降は《烙印融合》サーチから展開を伸ばしていくことができます。

つまるところ《キット》を場に出力するためには結局【烙印】側ギミックの合わせ引きが必要であり、【キマイラ】ギミック単体でのサイクルができないことから個人的には不完全なデッキだな、と思っていました。
ただし、《死霊公爵》登場後は、【キマイラ】ギミックのみでの【烙印】ギミックへのサイクルが可能となります。

《死霊公爵》を用いた【キマイラ】→【烙印】サイクル

この記事で書きたかった本題です。
改めて、【キマイラ】ギミックから【烙印】ギミックへのサイクルには手札に持ってきた《キット》の出力が必須条件です。
《死霊公爵》の項で説明した通り、このカードは追加召喚効果を持っており、《キット》を簡単に場に出すことができます。
また、融合素材も「悪魔族・アンデット族モンスター×2」となっており、【キマイラ】で比較的用意しやすい悪魔族モンスターを使用することが可能です。

これらを総合してルートを策定したところ、以下2通りの条件で《死霊公爵》を用いたギミックサイクルを組むことができました。

①《ナイトメア・アプレンティス》から始動していること
②《ミラーソードナイト》と悪魔族モンスターを持っていること(《コーンフィールド・コアトル》でも可)

それぞれの展開手順を示します。

①《ナイトメア・アプレンティス》初動
《アプレンティス》を自身の効果でSS(手札コスト1)
《アプレンティス》着地時効果で《コアトル》をサーチ
《コアトル》手札効果で捨てて《ミラーソード》をサーチ
《ミラーソード》をNS
《ミラーソード》リクルート効果でリリースして《大翼》をSS
《大翼》着地時効果で《合成獣融合》《キット》をサーチ
《合成獣融合》発動、《幻獣魔王》を融合召喚(《大翼》+《アプレンティス》)
《幻獣魔王》着地時効果で《魔竜将ディアボリカ》を墓地送り、《大翼》素材時効果で《ミラーソード》をSS
《ディアボリカ》墓地効果で《大翼》をサルベージ
《合成獣融合》墓地効果で自身をサルベージ
《合成獣融合》発動、《死霊公爵》を融合召喚(《大翼》+《幻獣魔王》)
《死霊公爵》召喚効果で《キット》をNS
《キット》着地時効果で《烙印融合》をサーチ(手札コスト1)

見慣れない名前が出てきたかと思いますが《ディアボリカ》はこんな感じのカードです。

Vジャンプ付録

ここは《幻獣魔王》で落として悪魔族orアンデット族を調達できるカードであればなんでもよく、採用候補は他に以下が考えられます。
・《ヴィジョン・リゾネーター》…枠は食うが《ヘルガイア》と併用して自身を手札に持って来れる、《アステーリャ》を採用する場合はコストを調達可能
・《エッジインプ・シザー》…《パッチワーク》対応なのでデッキが綺麗、ただし手札コストが重い
・《魔神童》…かわいいね

②《ミラーソードナイト》+悪魔族モンスター(または《コアトル》)
《ミラーソード》NS
《ミラーソード》リリースしてリクルート効果、《大翼》SS
《大翼》着地時効果、《キット》《合成獣融合》サーチ
《合成獣融合》発動、《死霊公爵》融合召喚(《大翼》+悪魔族モンスター)
《死霊公爵》召喚効果で《キット》NS
《キット》着地時効果で《烙印融合》サーチ(手札コスト1)

こちらは①に対してかなりシンプルですが、その分《幻獣魔王》も未使用でありその後の展開が伸びやすいです。

目指す展開

《烙印融合》発動後に何を目指すかは各々の趣味によるところと思いますが、大きく以下3通りが考えられると思います。
A. 《影依の偽典》を用いた《ミドラーシュ》着地
B. 《超魔神イド》によるイドロック
C. そこそこの妨害と大量のリソースを蓄える

ここからは僕個人の好みですが、A. の方針で展開を組み立ててみます。
例として上記①(《アプレンティス》初動)からの展開は以下です。

最終盤面は
場:《グランギニョル》《ミラーソード》
  《赫の烙印》《影依の偽典》etc.
墓地:《アルバス》etc.
除外:《大翼》《カルテシア》etc.
となります。
特筆すべきは《大翼》を除外できていることで、《幻獣魔王》墓地効果による帰還を狙え、次ターンのリソースになります。
他に悪魔族がある場合は《幻獣魔王》を場に残せるため、墓地の《ミラーソード》《コアトル》もアクティブになることは覚えておきたいです。

上記②(《ミラソ》+悪魔族)の展開は以下です。

最終盤面は
場:《グランギニョル》《ディアベルゼ》《スタペリア》etc.
  《失烙印》《赫の烙印》《影依の偽典》
墓地:《アルバス》etc.
除外:《キット》etc.
この場合《キット》を除外できており、同様にリソースとして扱うことができます。
《ディアベルゼ》が立っていることから《墓穴》《一滴》といった札をケアできているのは大きいです。
更に、初動に《コアトル》が絡んでる場合は《幻獣魔王》の融合素材に《キット》を使用しないことで《幻獣魔王》を場に維持でき、墓地の《コアトル》もしくは《ミラーソード》がアクティブになります。

また、《烙印融合》から動く場合は上記①の要領で【烙印】→【キマイラ】→【烙印】とサイクルをもうひと回しすることができ、更に展開が伸びていきます。

最終盤面は
場:《グランギニョル》《幻獣魔王》《ディアベルゼ》《リンドブルム》
  《失烙印》《合成獣融合》《影依の偽典》
墓地:《アルバス》《ミラーソード》《コアトル》etc.
となり、妨害数もかなり多いうえ②同様相手の速攻魔法をシャットアウトできるのが非常に優秀です。
展開途中に妨害を貰った場合に《リンドブルム》による妨害が残るのも頼もしいです。

デッキ構築

ここまでの展開ルートを鑑みて、デッキを構築するにあたって留意した理念は以下です。

理念大事

・【烙印】側で《烙印融合》を調達する手段には召喚権を割かない
・【キマイラ】側の《ミラーソードナイト》に召喚権を割く

幸い【キマイラ】ギミックはサーチ手段が豊富であり、《ミラーソードナイト》アクセスへの再現性は高いです。
こうすることでお互いのギミックが他方のギミックへの妨害に対する貫通札になり得、デッキとしてのパワーを担保できると考えました。

次にサブギミックの選定です。
いずれの展開も手札コストを大量に食うため、相性良く手札コストを補給してくれ、且つ後手の手数になってくれる《パッチワーク》ギミックを採用することにしました。
更に、《うらら》ケアは両ギミック共通の課題であることから、《ナイトメアスローン》を用いた《ファントム・オブ・ユベル》の着地を目指して《ユベル》ギミックも採用としました。
これらのサブギミックはいずれも悪魔族であるため、上記②の展開も同時に狙える点で高評価でした。

以上を踏まえ、再掲になりますが現状のリストは以下としています。

【キマイラサイクル】


おわりに

ここまで読んでいただきありがとうございました。

このデッキは《死霊公爵》発表前に3大会最強戦に持って行こうと勘案していましたが、調整の結果事故率の高さ、貫通力の低さからボツにした経緯がありました。
《死霊公爵》実装後はこれまで事故であった手札が事故でなくなることから、かなり戦えるデッキになると思っています。

【キマイラ】は汎用性のあるギミックなので、皆さんも思いついた展開等があれば是非是非教えてください!

いつも通りですが、質問もX質問箱で随時受け付けています。
ではまた。

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