【番外編】昔付き合っていた社長とLINE

20代後半に付き合っていた社長と久々にLINEしました。

教師になって初めて住んだこの土地。当時はまだネットの出会い系みたいなのが今ほどさかんじゃなくて。

そんな中で地域の友達作りみたいなサイトで知り合った人で、確か知り合った時彼は39って言ってたのを覚えてる。今57らしいから、もうなんだかんだで20年弱の付き合いなんだー。

あ、もちろんというか彼は当時からずっと結婚していて。心は完全に離れた奥様と子供やお金のためだけに離婚できないって状態だったみたい。

私も20代の頃はまだ結婚は墓場だと思ってて、結婚願望なかったし、ファザコンぎみで10歳以上年上の人と付き合うことが多かったから、相手が結婚しててもあまり気にしなかった。むしろお互いいいとこ取りできていいな、くらいで。

彼は社長らしく、私の教師生活の愚痴をよく聞いてくれた。人生の先輩としてアドバイスも適度にしてくれた。あの頃の私はまだまだ生意気な子供(今でも?)だったけど、そんな私を認めてやさしく見守ってくれた。

別れてからも何年かに一度、ふと連絡しあったり、私が専門学校を卒業して開業したときは、自営業の先輩としていろいろアドバイスくれたり、お客さんとして店に来てくれたりした。

私も多少大人になったし、彼とはどちらかというと同志というか、親友みたいなところがあって。そしてずっと離婚できないままの彼は彼女ができても結局別れるしかなくていつも寂しそうで。そんな彼とは数年ぶりに会っても、友達以上恋人未満のような付き合いができる関係で。

さすがに結婚してからはほぼ会ってもないし、店に来ても友達以上のことはしてないけれど。

そんな彼がやっと離婚できるみたい。コロナの影響でまだ時間かかるみたいだけど(なんの関係がるんだろ??)。仕事で一時期は東京にもマンション借りてあちこち行き来してたのを、コロナのせいで?こっちに身を落ち着かせることに決めたみたいで、自宅とは別に一人暮らしを始めたそうで。

自宅も、どんなのか知らないけど、しっかりしたおうちを建てた?買った?んだと思うのよ。おじいちゃんが作った会社を自分の代で新たな業界に参入して大きくして、東京や沖縄にも進出して。仕事は大変だけどうまくいってるって言ってた。でもだからこそ、奥さんとはうまくいかなくなったみたい。

私がダンナと1DKのせませまアパートで暮らしてて、もうちょっと広いところで暮らしたいって笑ったら、

「お前、その方が幸せかもよ。俺も若いとき6畳一間で常に顔付き合わせて生活してた時は仲良かったもんな。」

ってぼそっと言ってた。

確かに、そうかもしれないなって思った。

「夢のマイホーム」ってよく言うけど、家を買う、建てるにはお金が要る。各自のパーソナルスペースがある広い家に住んだときは満足する。

でも、そのお金を稼ぐために夫婦は忙しく働くようになり、常にローン返済のことを考えるようになり、家の中では別々に過ごすことが多くなって。結局マイホームを買うことで多くの家族は幸せになれない、という現実があるらしい。

私がもしまだ独身で、彼が離婚したとき、彼のパートナーになっていたら。きっとお金には苦労しない生活が送れただろう。

彼のことは人間的に好きだし、セックスもそこまで合ってたわけじゃないけど(ダンナよりは合ってたと思う)。

だけど、彼は犬はまだ大丈夫だったかな?けど、猫がダメなのね。アレルギーもあるし。そして私は彼とはきっとお金の感覚が合わない。

彼みたいにいつもこぎれいな格好してられないし。(いつもスーツばしっと決めてるし、持ってるものはブランドばかりだし、車はなんだっけ、社長がみんな乗ってるやつ!私はよく知らないけど)

人間性や性格が合ってても、お金の苦労をしないでいいことがわかってても、日常生活の価値観が違う人を人生のパートナーに選ぼうとは、私は思わなかった。今でも、きっとそう。

私とダンナが今夢見てるマイホームの購入費用なんて、社長の彼からしたらもしかしたらポケットマネーみたいなものかもしれない?笑。

でも、私にはその小さなお金を必死で工面して、この穏やかな日々の幸せをより長く、楽しくしていきたいな、って思いで生きてるのが心地いいの。

だからね、それなりにいい大学も出て、同級生とかはみんなエリート街道で、今頃出世してたくさん稼いでるんだろうと思うけどね。

そういう結婚生活とかに全然興味持てなかったんだー。あ、お金はそりゃ、今でもほしいよ。でも、お金持ってる人だからパートナーになりたい、ではないんだな。(ない人とはできたらなりたくなかったけど)

こういう幸せ、ずっと大事にしていきたいって思ってる。私の根本にこういう気持ちが根付いてるから、風俗嬢って仕事で週末だけで月50万以上?とか稼いでても、私の金銭感覚はそんなにおかしくならなかったんだと思う。

そしてそれは、私が自分の家族を見てきたから。お金に苦労しなくても精神的な病で苦しんだり、家族の人間関係で悩みを抱え込んだりして、ハッピーに生きてない親兄弟をずっと見てきたから。

私にとってはお金より心身の健康が一番大事だった。ずっと。心身の健康を保つために必要なお金を、あの仕事で稼いでただけ。だから納得してそれなりの誇りも持ってできてたんだよね。風俗嬢ってレッテルで後ろ指刺されることより、自分の好きなことができずに心身を病んで生きていくことの方が、私にとっては何倍も怖かった。今でも。だから、もし今ダンナを失って、お金に困ったとしたら、また風俗に返り咲くことにもそんなに抵抗がないのだ。もちろん、あの仕事をすることで、心身を病むこともあるから、できればしたくはないけれどね。

話それちゃったけど。社長の彼には幸せになってほしいな。私のお客さんで同世代でバツなし、顔、スタイル、性格良しの方いらっしゃるから紹介するよって言っといた。んー、でもこういうのって私と彼の関係、伝えないべきなのかなー。基本嘘や隠し事が苦手なので言いたいのだけど。大分昔の話だし。さらっと最初に言うべきか、逆に最初は言わないでおいて、お互い気に入った感じなら改めて、とか、彼から言ってもらうべきなのかなー。私なら言われたい?けど。昔付き合いがあった人で今もいい関係の人には幸せになってほしいけど、そういうのがめんどくさいよね~。

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