寒い冬の夜、「ブラッククランズマン」を観る。

寒い冬の夜、「ブラッククランズマン」をUHD Blu-rayで観る。(少し自慢)

黒人警察官がKKKに潜入する話。

スパイクリーはスパイクリーだいつまで経っても。

「話し方で白人とわかる」というKKKの魔術師には笑う。
主演のジョン・デービッド・ワシントンの口調の使い分けの見事さにも笑う。

大半の台詞は差別用語とf○ckで埋められていることに、笑いを抑えることはできない。

1979年の実話をベースにした物語。

エンドロール前には現在のアメリカの様子が映される。
アメリカ・ファーストという言葉の醜悪さに気づくだろう。

映画の冒頭は、「風と共に去りぬ」と「國民の創世」。
南軍旗と白覆面のおぞましさとさりげなさにも驚くだろう。

最初と最後が全く同じであることに気づけば、この映画の価値がわかる。

歴史を知らない物は、メディアにあおられるだけになる。

アメリカ初の長編映画に煽られKKKが復活し、
無邪気な南軍支持の黒人差別の超大作映画は、ビビッドなカラー映像と共に、世界各地に白人至上主義の刷り込みを行った。

BlogやSNSというツールが登場したことで、何度目かのKKKの復活を助長している。

メディアが新しくなる度に繰り返される「刷り込み」。

これ自体が壮大なブラックジョークだ。

2019年12月31日、BSプレミアムで「風と共に去りぬ」が放映される。

「ブラッククランズマン」を観たあなたは、「風と共に去りぬ」を懐かしそうに観る両親祖父母に何を思うか。

年末、試してみてはいかがでしょうか?

差別は、素朴であればあるほど、根強いことに気づくと思います。
でも、思い出は美しいままにしてあげるのが、親孝行です。

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