時計じかけのオレたち/河内REDS


2020年


1月、受験勉強中にたまたま聞いたアルピーANN(違法)にハマった。
テレビとYouTubeしか見てなかった私からすると、ラジオは知らない世界。深夜で、音でしか表現できないけれど、とても明るい世界だった。いつしかずっとラジオを聞いていた。

2月、人より早く私の戦いは終わった。
大学受験に失敗し、第一志望の国公立大学にも行けず、妥協で決めた私立大学に行くことになった。浪人する勇気も元気もなかった。時間だけがあった。コンプレックスを抱えた私の心をラジオが癒してくれた。

3月、最後の高校生活が消えた。
大学が決まっても悔しく、上手くいった同級生が羨ましかったから、担任に挨拶できなかった。高校に行きたくもなかった。けれど徐々に立ち直り、『卒業式ぐらいはカッコつけるかーー』と思っていた私。
待っていたのは経験したことも無いようなパンデミック。すべてが消えた。
卒業式に卒業パーティー、部活の後輩がやってくれる追い出し会など、いろいろ。やるせない気持ちをラジオが忘れさせてくれた。


過去になる高校生活にも浸れなくなり、
現在になる大学生活が先の見えないものになった。


そんなとき、この曲に出会った。
ラジオ関西でプッシュされていて、すごく耳に残った。パンデミックで不安だらけの世の中で、人との繋がりも絶たれていた。そんな状態で聞いたから、歌詞にとても心を打たれた。

卒業間際に結成した、『大学生になってバンドをしよう』バンドは空中分解し、それなりに仲の良かったの友達からもSNSをブロ解され、軽音部の仲良しグループのライングループがいつしか私一人になっていたが、私は高校生活が好きだった。


そんな高校生だった私を、大学生になるために勇気づけてくれた曲。

ラジオには出会いがある。
この曲に出会えたことに感謝している。



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