『人生最初のワクワクをプレゼントしたい!』 紙芝居師 中谷奈津子さん
元アナウンサーで、現在全国ツアーをされている人気紙芝居師、中谷奈津子さんにお話しを伺いました。
中谷奈津子さんプロフィール
出身地 石川県金沢市
活動地域 全国各地
現在の職業 紙芝居師
活動経歴 元NHK金沢アナウンサー。全国各地の昔話や伝説を元にした「ご当地紙芝居」や『古事記』など八百万の神様の「カミサマ紙芝居」を独自に製作公演する紙芝居全国ツアーを展開。東日本大震災以降、現在も継続的に被災地に足を運ぶ。いしかわ観光特使。
紙芝居師を憧れ職業にしたい!
記者:どのような夢やビジョンをお持ちですか?
中谷奈津子(以下、中谷、敬称略):大きな夢は、ミュージシャンたちのように47都道府県全国ツアーをすることです!「紙芝居師なっちゃんのツアー」といって、ファイナルを日本武道館でやることが夢ですね。
2019年夏で紙芝居師になって10周年なんです。最初は、がむしゃらで自分のスタイルを確立することで精いっぱいでした。その間に震災があって、ずっと被災地のボランティア活動をメインにしていました。自分が紙芝居で何をしたいのか振り返らずに走ってきたのですが、ここ5年くらいで日本武道館でやりたい!というのが自分の中で出てきたんです。
また、“紙芝居師”という職業を子供たちの憧れ職業にしたいです。サッカー選手と同じように小学生の夢に上がるような職業にしたいんですよね。そのためには、紙芝居師がそれなりの生活を送っている必要があります。
紙芝居師が全然稼げないようだったら、子供たちも憧れないと思うんです。紙芝居師ってこんなこともできる!と伝えたい。だから、武道館でツアーをしたいと思っているんです。
記者:「全国ツアーをする」や「紙芝居師を憧れ職業にする」という夢・ビジョンを具現化するために、どんな目標や計画を立てていますか?
中谷:今の拠点は、神奈川ですが、時々色々な地方を訪れています。その地域の伝説を題材にした“オリジナルの紙芝居“を作って、現地に持って行っているんです。現地では、自分から挨拶をすることを大事にしていますね。これまで北は岩手県、南は沖縄県を訪れました。その度にその地域の紙芝居を作っていますね。
人生最初のワクワクをプレゼントしたい!
記者:紙芝居師として活動する上で大切にしていることは何ですか?
記者:とにかく、皆さんが笑顔で喜んでくれることですね。笑ってくれたら、本当に幸せだな~と感じます。
実は、アナウンサー時代に、命がけのロケみたいなのもあったのですが、素の私が出ているんですよね。その時に、スタッフさんたちが笑っていると、「これはいける!」と思っていました。人の笑顔が好きなんですよね。
記者:紙芝居師の魅力は、何ですか?
中谷:紙芝居が始まる前はドキドキしたり、ワクワクしたりします。それを一番身近な場所でみんなで感じることができます。みんなでワクワクを共有できることは最大の魅力ではないでしょうか。人のワクワクの扉を最初に開けたいと考えています。人生最初のワクワクをプレゼントしていきたいですね。
紙芝居師になろうと思った背景には・・
記者:紙芝居師になろうと思ったきっかけは何ですか?
中谷:もともとNHKのアナウンサーだったのですが、ある番組の中で紙芝居をしたことがありました。それが予想上に視聴者からの反応が良かったんです!「紙芝居が素晴らしかったです」とか「紙芝居コーナーが楽しいです」という声をもらうことが多かったんです。手書きでお手紙をいただくこともありました。
そこから発展して、学校や保育園で紙芝居をしてロケをすることになったんですね。その中で、紙芝居を通してつくられる一体感を感じて、子供が好きだと気づいたりもしました。
アナウンサー時代は、体当たり系のロケが多かったんですね。動物園のゾウの部屋を掃除するとか、消防隊の訓練をするとか。そんな中で、自分はニュースを読む人ではないというのは分かりました。私は、スーツ着てニュース読んで伝えるタイプの人間でないと思った時に、東京の芸能事務所からフリーアナウンサーの声がかかりました。ちょうどNHKの番組の区切りもあり、NHKのアナウンサーは3年で辞めて、東京に行くことに決めました。
東京に来てからは、フリーのアナウンサーと役者をしていましたね。しばらくして番組も打ち切りがあったのでレポーターを辞め、演劇も辞めることになりました。その時に、ふとアナウンサー時代の紙芝居のことを思い出したんですね。その流れで、紙芝居についてネットサーフィンをしていたら、たまたま“紙芝居師募集”が出てきたんです。
その時に、紙芝居師という職業として初めて知りました。今、何も残ったものはないから紙芝居師をやってみようと思い立ち、オーディションを受けたんです。今は、フリーの紙芝居師でやっていますが、きっかけはアナウンサー時代の紙芝居からですね。
豊かな心を育む紙芝居
記者:紙芝居師として活動する中で、どのような発見や出会いがあったのですか?
中谷:被災地に行くと、高齢者の方とかは一番最初に見た紙芝居の話をしてくれるんです。何十年も覚えているんですね。紙芝居には力があるんだなと思いました。
また、被災地で活動する上で葛藤したこともありました。被災地で、ミュージシャンたちの音楽を聴いて、涙を流して感動している被災地の方を見たんです。紙芝居ではそれができなかったので、無力さを感じてすごく落ち込みました。
その時に、ミュージシャンの方から、「あなたがしていることは、子供たちが大人になった時の豊かな心を育むことなんだ。それが、子供たちが大人になった時に素晴らしい音楽を聴く心につながる。未来につながることをしているんだよ。」と言ってくれたんです。その言葉がすごくうれしくて、紙芝居の力を感じたんですね!
記者:紙芝居師になる背景には、何があったのですか?
中谷:小さいころは、おてんばというか、勇ましい人だったかなと思います。女の子が男にいじめられて、「なっちゃ~ん」と泣きつれたら、私が仕返しにいくような。人のために何かするのが好きでしたね。母親も、介護の仕事をずっとやっていて、人のために何かやることが好きだったので、その影響もあるんですかね~。
あと、エレクトーンの発表会とか、合唱祭とか、人前に立つことが好きでした。人前で、自分ではない役になれる。演劇も、アナウンサーも、紙芝居もそうですね。自分じゃないものになれるから楽しかったのだなと思います。
記者:中谷さん、今日は本当にありがとうございました。
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中谷奈津子さんについての詳細情報についてはこちら
↓↓↓
https://kaminacchan.amebaownd.com/
編集後記
今回インタビューの記者を担当した根上、山本です。
笑顔の絶えない、楽しい時間を過ごせました。ありがとうございます。エネルギー溢れる中谷さんはこれからどんどん活躍し、本当に武道館でライブを開催されると確信しました。これからも応援します。注目の紙芝居師!
この記事はリライズ・ニュースマガジン”美しい時代を創る人達”にも掲載されています。
https://note.mu/19960301/m/m891c62a08b36
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