「ドキドキ文芸部プラス!」プレイ日記 ~第6夜~
引き続き、「ドキドキ文芸部プラス!」(switch版)のプレイ日記になります。
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⚠ 以下、スペシャルエンド終了までのネタバレがあります。
未プレイの方はプレイしてから閲覧することを強く推奨します。
また、この記事は第6夜です。
第5夜から続けてお読みになることを強く推奨します。
初回の第1夜を読んでいない方は、そちらからお読みください。
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■続・隠しファイルからの考察
さて、今回も新たな隠しテキストを解放しました。
PM12:55になると開くことができる「DDLC.txt」には、このゲームの核心に迫るような衝撃の事実が記されていました。
非常に長く、全部写すのは大変なので、スクショでお届けします。
見えづらい方は、拡大して御覧下さい。
♪捜査~核心2001(「逆転裁判」より)
まず目を引く「反乱へようこそ!」という書き出し。
「反乱」という表現を用いたテキストファイルを残した人物は、一人称が「俺」である=男性であり、少なくともある集団に所属していること、その集団の方針に対して不満があり、別の目的も持っているが簡単にそれを通すことができない立場であること、その目的に対して仲間を募っていることなどが読み取れます。
ある集団とは、言わずもがな「プロジェクトチーム」のことでしょう。
そしてその方針とは「VM」……つまり仮想マシンを用いた仮想世界シミュレーション実験「DDLC」のことです。
それに対し、この人物は日頃から退屈さを感じており、不満を持っていたのでしょう。
それを「ドキドキ文芸部」というゲームの形式に落とし込むことを思いついたのはこのテキストファイルを残した人物のようです。
Paulaに対しての記述があることから、この人物は少なくともPaula以外の人物です。
また、この人物は「プロジェクトメンバー」の4人のうち誰か、ということになります。
わざわざ「反乱」という表現を用いたのも理由の1つですが、「秘密チームの中に秘密チームを作る」ことを企てていたらしいので、やはりこの説が補強されます。
ここで、確定している「プロジェクトメンバー」のおさらいをしましょう。
①Ive Laster 【役職:リードエンジニア】
プロジェクトの統括的立場にいる人物。
メール「よい週末を!」によれば、1週間ほど休暇に入っており、不在です。
また、プロジェクトにおいては彼が主導権を握っていたため、わざわざプロジェクトに対して「反乱」を企てる理由もありません。
彼からメールが送られてきた時点で、「DDLC」を起動しているマシンの持ち主は彼ではありません。
また、彼が「DDLC.txt」を書いた人物ではあることも、あり得ません。
よって、Iveを「DDLC.txt」を書いた人物候補から除外します。
②Ro 【役職:不明 (少なくとも技術者である)】
役職は不明ですが、「project plan.txt」によれば「司令量子サーバ知識に最も詳しい」という記述があるため、優れた技術者であるようです。
Iveが休暇で不在の中、彼は中規模シミュレーション「VM2」のシステム障害の対応に追われており、手が離せないようです。
そんな状況で「VM1」にまで手を加えることができるとは考えにくいです。
Roも「DDLC.txt」を書いた人物候補から除外して大丈夫でしょう。
③Ravi 【役職:不明 (少なくとも技術者である)】
彼も役職不明ですが、「project plan.txt」によれば「Roに次いで詳しい」との記述があることから同じく技術者であることが濃厚です。
また、Ive、Roの両名が不在の小規模シミュレーション「VM1」において、彼は現場の最高責任者であったものと思われます。
Iveのメール「よい週末を!」の中でも、「サーバータイムを設けるときはRaviへ連絡するように」と書かれており、プロジェクトの命運を握っているのはRaviであり、その今後は彼の双肩にかかっています。
彼がもしプロジェクトに対して不満を持っており、「反乱」を起こすならば、その実行タイミングは上司と自分よりも凄腕の技術者が欠けている今しかあり得ません。
今の所、最も疑わしい人物ですが、彼からのメールが未だ届いていない以上、彼=プレイヤーであることも視野に入れなくてはいけません。
④Lib Musi 【役職:エンジニア】
役職はエンジニア。
メール「キャラクターの矛盾」を送信した人物であり、その文中ではキャラクター達が本来持っている人格の歪みについての気付きを語っています。
Ive同様、彼からメールが届いた時点で、プレイヤーの使っているマシンは彼のものではあり得ません。
「DDLC.txt」を書いた人物は「VM1」を「ドキドキ文芸部」に作り変える際に、面白半分でやったというような愉快犯的側面を見せています。
Libがメール「キャラクターの矛盾」で送ったのは「VM1」についての状況をまとめた極めて冷静なレポートですが、その裏には自分達が改変した世界について面白がる感情があったのだとしても不思議ではありません。
Raviに次いで怪しい人物と言えるでしょう。
上記のメンバーの中で怪しいのはやはり、「VM1」の作業にあたっていたRaviとLibです。
まだ特定するまでの材料が不足していますが、今の所はこの辺りでよいでしょう。
さて、「DDLC.txt」から得られる情報はまだあります。
このテキストを残した人物は、はじめからこの「VM1」をゲームとして、それもホラーゲームとして作り変えることを予定していました。
他人に悲鳴を上げさせて世界の変化を楽しむ。
また、世界を意図的に壊し、滅びゆく様を何度も観察する。
面白半分ですが、極めて悪意に満ちた目的を持った人物です。
そして、その人物は「偽名のゲームスタジオを作る」とも書き残しています。それは一体どういったものだったのでしょうか。
名前は「TEAM SALVATION」だとか。
はて、どこかで目にしたことがある名前です。
そう。答えは「ドキドキ文芸部」起動時のロゴに隠されています。
■モニカ、再び
さて、前回までのあらすじです。
2周目、ユリは自殺しました。
その後の展開は、以前の通りとなっております。
再び、モニカと二人きりの空間に飛ばされる私。
私は、一度見たメッセージをスキップしようとします。
モニカ「……早送りしようとしてるの?」
モニカ「もしかして退屈させちゃってるかしら?」
バレたか。
スキップ機能はもう二人きりなので無意味だ、などと言われ、モニカによって封印されてしまいます。さようならスキップ君……
こうなればオート機能でも、同じことを試してみたくなります。
しかし、オート君は普通に機能するようですね。モニカの温情を感じます。
さて、いくつかモニカの話を聞きましたので……
心を鬼して、やっていきましょう。
もう、悲しくないよ。
痛みすら感じない。
モニカ。
俺は、お前を消すことに何の感情も起きなくなってしまったんだ。
ビデオゲームの形式で、壊れゆく世界を何度も何度も目撃する
……俺は、お前の掌の上だって言いたいのか?
悪いがこれで打ち止めだ。
じゃあな。
ゲームを再起動します。
モニカのキャラクターファイルはもう存在しません。
崩れ行くモニカ。
モニカ「た す け て!!」
……
モニカ「ゼイタ君、あなたが私にこんなことをしたの?」
モニカ「あなたがしたの!?」
モニカ「あ な た が 私 を 削 除 し た の !?」
ああ。そうだ。
モニカ「大好きだったのに」
モニカ「信じてたのに」
俺を恨め。
モニカ「……ゼイタ君」
モニカ「あなたがいると、反吐が出る」
モニカ「さようなら」
……
モニカ「……それでも好きなの」
モニカ「どうしようもできないの」
そして、モニカは世界を、キャラクター達を元に戻します。
自分だけを除いて。
■生まれ変わる世界
ゲームは再起動します。
いつもの日常。文芸部に入る主人公。
幼馴染で部長のサヨリ、元気なチナツ、おとなしいユリに囲まれ、希望に満ちた文芸部での生活が始まります。
サヨリ「実は、もう一つ伝えたいことがあって」
サヨリは主人公に伝えたいことがあるようです。
1回目のプレイでは、ここでサヨリが暴走したのですが……
(身構える)
サヨリ「みんなとたくさんの時間を過ごしてくれてありがとう」
サヨリ「一人ひとりが幸せになれるように本当にがんばってくれたよね」
サヨリ「大変なときもずっとそばにいてくれたよね」
サヨリ「みんなの絆も深めてくれたよね」
サヨリ「部長になった今、わたし全部知ってるんだ」
サヨリは、文芸部部長となったことで全てを知りました。
モニカが自分達に何をしたのかも。
主人公=プレイヤー=私が、どれだけみんなの幸せのために奔走したのかも。
その全てを。
サヨリ「このゲームの内容を何ひとつ見落としたくなかったんだよね?」
サヨリ「みんなと過ごせるように、何度もセーブとロードを繰り返してくれて……」
サヨリ「心の底から文芸部が好きな人じゃないとできないことだよ」
……
サヨリ「でも……」
サヨリ「これが、初めからわたしの一番の望みだったんだ」
……サヨリ?
サヨリ「みんな幸せで、お互いをもっと思いやる仲になることが」
!
サヨリ……
サヨリ「ちょっと悲しいな」
サヨリ「いっぱいがんばってくれたのに、お返しできることがあまりないんだもん」
……バカだな、サヨリは。
お返しなら、もうとっくに貰ったじゃないか。
お前がこうして生きていてくれる。
それ以上何を望むっていうんだ。
サヨリ「それに、もうゲームの終わりに辿り着いちゃった」
サヨリ「ここでお別れだね」
サヨリ「ドキドキ文芸部を遊んでくれてありがとう」
別れの言葉を言うサヨリ。
主人公ではなく、他でもないこの私に向けて。
サヨリ「寂しくなるよ、ゼイタ」
サヨリ「また遊びに来てね?」
……ハッ。
そんなの決まってるだろ。
サヨリ「みんなここにいるから」
二度と、ごめんだね。
サヨリ「みんな……」
サヨリ「みんなゼイタが大好きだから」
モニカの作った例のEDテーマが流れ、スタッフロールへ。
最後には製作者(≠「DDLC.txt」を書いた人物、ガチのディレクター)からのメッセージが表示された後、ゲームは「起動に必要なファイルがない」とエラーを吐いて終了します。
■完走した感想
さて、乾燥した間奏ですが……
スペシャルエンディングはもっと劇的な展開を期待していただけに、意外と肩透かしだったなぁというのが正直な感想です。
モニカが消えてしまったままでゲームが終わりを迎える、というのもなんだか切ないものがあります。
まあ、復活してもちょっと違うなと思ったかも知れませんが。
ですが、UNDERTALE、Ever17、ワールズエンドクラブにもあったように、メタフィクションでゲームの中の登場人物に感謝されて終わるというのはやはり気分がよいですし、自分という存在は確かにこのゲームの中に足跡を残せたんだと感慨深い気持ちになりますね。
そこに至るまで本当にドキドキしたのも事実ですし、本編外の考察についても、とても楽しいゲームでした。
怖そうだから、という理由だけでプレイを敬遠するのは勿体ない作品ですが、ホラー表現は本当に、本当に怖いので気軽にオススメできないというのもまた事実です。
ヒロインが殆どやべーやつしかいないので。
ゲーム本編の要素は一通り回収したようですが、ゲームの外にはまだ未回収の要素がチラホラあるので、次回はそちらにも触れていきたいと思います。
本プレイ日記も次回で最後になります。
ここまで読んで下さった方に、感謝を。
ゲームを製作した「TEAM SALVATO」ならびに全てのスタッフの方にも、感謝を。
そして、モニカ。
サヨリ、チナツ、ユリ。
文芸部のみんな、楽しい時間をありがとう。
また会おうな!
<第7夜(完)に続く>
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