こんなのが「儒教精神」なワケないやろ
現代日本の多くの人々は、かつてこの国に暮らしていた私たちの祖先と比べると、ちょっと驚いてしまうほど儒教について無知である。もちろん、別に儒者ではないのだから知らなくてもよいといえばよいのだが、そのわりには「儒教の影響で」とか「儒教精神が」とかいった形で、(たいてい本人にとってネガティブなことについて)儒教を引き合いに出して帰責することもいまだに少なくない。そういう光景を見るたびに、私としては、ろくに知られてもいないのに、何やらふわっとしたイメージだけで呼び出されて、体のいいサンドバッグにされることが常である儒教さんに対して、同情の念を禁じえないところである。
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