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本質を捉える

良く人にアドバイスをもらう時などに言われる言葉だと思う。

物事の、相手の、“本質を捉える”

言葉にするのは簡単な事だが、いざ実際に捉えるのはとても難しい事だと思う。

私もジムで働いていた時はこれがとても難しかった。

例えば、ジムに体験に来たお客様に「なぜ今日はトレーニングの体験に来たのですか?」と聞くと答えは大体、「最近太ったと感じてトレーニングを始めてみようと思って来てみた」だ。ではトレーニング体験のお客様の本質は「ダイエット」なのかというとそれは違うと思う。なぜならば、このお客様はもしかしたら“最近太ったと感じているのは来ているスーツがキツくなってきて、着る服が無くなり買い換えなければいけなくなるのが嫌でダイエットに来た”という事なのかもしれないし、「趣味でバスケをしているが動きのキレが悪くなっていてその原因を太ったと感じているから」なのかもしれないからだ。

この2つの理由の解決方法、つまりトレーニングの“本質”はどちらも「ダイエット」なのかというと違ってくる。「スーツがキツい」という理由ならばダイエットによって解消できると思うが、「バスケの動きのキレの悪さ」に関してはダイエットによって解決される問題とは言い切れない。その「動きのキレの悪さ」は、日常的なデスクワークから身体の機能低下が起こり、キレの悪さが起きているかもしれないので、機能向上をすることが解決策になる。なのにも関わらずこの方の「最近太ったと感じているから」を鵜呑みにしてダイエットに特化したトレーニングを提供するのはミスマッチだ。これは「本質を捉えられていない」という事になる。

このような事が友人との会話や、家族とのやりとりなど日常茶飯事で起きている。それを解決するためには「なぜ?」の深掘り「その結果どうありたいのか?何を得たいのか?」という事が大切だと思う。

例) 痩せたいんです!

↓(なぜ?その結果何を得たいの?)

モテたいから!

↓(なぜ?モテた結果何を得たいの?)

彼女を作りたい!その為にはモテた方が良いと思って!

ここまで「なぜ?」「その結果何を得たいのか?」を繰り返せばその人の本質に辿り着ける。そしてこの人の人柄も少しは掴めるだろう。

ちなみに家売る女というドラマを観た事はあるだろうか。

このドラマは北川景子が演じる、三軒家万智が不動産屋として家を売っていくという物語だ。このドラマでは北川景子を見るために見る人もいるかもしれないが、それよりも「本質を捉えるという事が大切である」という事が描かれているので是非観て欲しい。「家を買いに来た人はなぜ買いに来たのか?」「買った結果どうなりたいのか?」を聞き考え、「相手が望んでいる結果」と「買いたい家」にミスマッチがあればその本当に得たい結果を得られる家をプレゼンしている。だからこそ三軒家万智は家も売れるし買った相手を幸せに出来る。このドラマをそんな視点で見ると「本質を捉える」という事がどんな事が分かると思う。

では私は私の本質を捉えられているのだろうか。

私は私のミッション(社会に向けた価値観)

“心揺さぶられる感動を多くの人に届ける”

と以前の記事にも書いたし、腑にも落ちたしやりたいと思っている。

でもそのミッションを達成したその先に私は何を求めているのだろうか?

一例だが心揺さぶられた結果、スポーツ観戦に来る人を増やしたいと思っている。ではスポーツ観戦に来る人が増えてどうなって欲しいのか?どんな社会になって欲しいのか?

私は恐らくここまで考えられていなかった。別に自分の得になる事ばかりを求めている訳ではないが、今の現状は独りよがりなビジョンである。

もう少し自分を見つめる必要があることに気づけた良い機会になった。自分との対話はいつまでも終わることがない。だから難しい。引き続き自分との対話を続ける。