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サブディヴィジョン・サーフェス・モデリング入門

※※※これは執筆中の原稿です。このような内容に興味をお持ちの方は、当方までご連絡ください。ご意見・ご感想もお待ちしております。※※※

blenderのSubdivision Surface Modifierを使ったモデリング

blenderで初めてモデリングを覚える方にこそ、知っておいて欲しいモデリング手法のひとつです。

まずはこちらの画像をご覧ください(下図)。

Minecraftの主人公みたいな、カクカクが目立つキャラクターですよね。それが一瞬で、このように早変わり(下図)。

これがサブディヴィジョン・サーフェス(モディファイアー)の力です。やったことは、サブディヴィジョン・サーフェスを適用しただけ。

もとはカクカクしたポリゴンキャラクターを作るだけで、なめらかな表面をもった完成品が現れるのです。どうです? 便利でしょう?

サブディヴィジョン・サーフェス(モディファイアー)は、言うなれば、「最低限の頂点だけで構成できる輪郭を考えるパズル」です。

それには、「最終的な形状から、輪郭の分割点を判断する能力」が必要です。

換言すると、「最低本数の直線だけで曲面を表現してみよう!」ということになります。

Adobe Illustratorなどを使ったことがある方は、ベジェ曲線がどういうものかご存じだと思いますが、これから練習する「サブディヴィジョン・サーフェス(モディファイアー)が適用された状態」というのは、ベジェ曲線で円い図形を作ることに似ています。ただし、サブサーフ(※)では制御点を弄ることができませんし、目に見える制御点というものはありません――その代わり、辺にクリース値を与えることができます。

 ※サブディヴィジョン・サーフェス(モディファイアー)のことを、以降はサブサーフと呼ぶことにします。一般的にサブサーフェス・スキャタリングのことを略してサブサーフと呼ぶ場合がありますが、本稿で言うサブサーフは、全てサブディヴィジョン・サーフェス(モディファイアー)のことです。

サブサーフは有機物の丸みを帯びた物体を造形するために最適のソリューションです。私はこのサブサーフを駆使することで、比較的短時間且つ簡単に人物をモデリングしています。

長所は、なんといっても頂点数の少なさです。そのため、大胆な変更も比較的容易に行えます。人物のように有機的で複雑な形状でも、大まかな素体を出すまでの時間はかなり短縮できます。

短所は、骨入れをして変形させるような場合に、blenderでは自動的に付与される(辺の中間に割り当てられる)ウェイトの数値が最適とはならないため、変形を想定した造形の難易度がやや高い、ということです。これはアーマチュア・モディファイアーを下位に置かねばならないような(サブサーフの適用後に骨入れすることになる)FBX Exportを想定した場面では顕著になりがちです。

また、繋がっている頂点すべてから影響を受けるため、クリース値に加えていくつかのテクニックを駆使しないと尖った形状を表現できない、といった問題があります。(この点は後ほど触れます。コツさえ知っておけば、要領よく作ることが出来るようになります)

ともあれ、モデリングにおける省力化の恩恵は大きいはずです。サブサーフが得意とする作業工程を見極めた上で、積極的にサブサーフによる作り方を採用するとよりよい結果が出せるでしょう。

それでは、サブサーフ入門のはじまりです!

チョウチョを作ってみよう!

(以下、別立てにて続く)


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